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「世界経済・市場花だより」第631号 日銀を巡る観測報道で、内外市場は波乱/過度の楽観心理がどこで折れるかがカギ

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」
******************************* 馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」  ******************************* 第631号(2023/7/30) 日銀を巡る観測報道で、内外市場は波乱/過度の楽観心理がどこで折れるかがカギ この週刊「世界経済・市場花だより」は、めまぐるしく変化する世界の経済や市場の動きなどについて、ブーケ・ド・フルーレット馬渕治好が、わかりやすく解説します。 ※ 自主開催セミナーの予定です(カッコ内は、現時点でのお申し込み数/定員、です)。残席は、10を下回った場合に表記します。 9/16(土)札幌(2/25) 9/23(土、祝)葛西(5/20) 9/30(土)高岡(2/25) 10/7(土)名古屋(6/25) 10/14(土)福岡(1/20) 10/21(土)浅草(10/20) 10/28(土)大阪(3/18) 9~10月の設定では、会場の都合で、東京浜松町、横浜でのセミナーはありません。何とぞご容赦ください。 ウェブセミナーも、開催を検討しています。日時が決まり次第、お知らせします。 セミナーのスケジュールは、 http://bd-fleurettes.eco.coocan.jp/sub3.html のページの下の方にあります。詳細やお申し込みは、それぞれのリンク先をご覧ください。 上記のリンク先には、自主開催以外のセミナーの予定も、決まったものがあれば掲載します。現時点で、開催が決定しているものの、主催者が受付を始めていないため載せていないセミナーが、複数あります。受付が開始され次第、順次掲載していきますので、お手数ですが、上記ページをこまめにチェックしていただけるとありがたいです。 ☆過ぎし花~先週(7/24~7/28)の世界経済・市場を振り返って <YCCを巡る逆方向の観測報道もあり、日本のみならず海外市場もドタバタ> (まとめ) 先々週の「日銀の金融政策変更はない」との観測記事とは逆に、先週は「YCCが変更される」との観測記事が流れ、金融政策決定会合当日も含め、市場は上にも下にも大荒れになりました。日本市場や円相場のみならず、米国株価など他国市場も揺れたのは、驚きでした。 ただ、最終的には、そうした騒ぎはなかったかのような市場動向に復しています。 (詳細) 先々週は、週末(7/21、金)の東京市場の引け後に、ブルームバーグニュースやロイターなどの諸報道で、YCC(イールドカーブコントロール)の変更はないだろう、との観測記事が伝えられ、円相場が円安に進んで対米ドルでは一時1ドル141.95円に振れ、シカゴ市場日経(円建て)は32670円に進みました。 その余勢を駆って、先週に入っても、日経平均は小幅ながら上値探りとなり、7/27(木)にはザラ場高値32938.59円に達しました。さらに同日の引け後には、日経平均先物は一時は33100円台にまで一段と上振れしました。また円相場は先週はいったん円高方向に巻き戻り、1ドル139.37円まで米ドルが下押ししたものの、7/27(木)の深夜には、141.31円まで戻しました。 しかし日本時間で7/28(金)午前2時に、日本経済新聞が「日本銀行はYCCの上限0.5%を変更しないが、10年国債利回りが0.5%を超えることを容認する」という観測記事が流れ、一気に株安・円高に振れ戻りました。 実際の、同日まで2日間の金融政策決定会合でも、YCCの上限0.5%を変えないもののそれを超えることを容認するが、1.0%に達した場合には債券を買い入れて一段の上昇を阻止する、という政策変更が発表されました(「結局、0.5%の上限を1.0%に変えるのと同じだね」という声が聞こえ、実質的には0.5%から1.0%への引き上げだと言えますが、「上限は変えていません」と日銀が言いたいだけだと思います)。 同日の東京市場では、日経平均株価はザラ場安値32037.55円にまで下押しし、米ドル円相場も一時は138.07円までの円高となりました。 しかしそこから週末にかけては、日経平均の現物指数はしれっと32759.23円に急伸し、同日のザラ場安値から720円以上上昇して引けました。さらにその後のシカゴ市場の日経平均先物(円建て)は、33100円と、再度33000円台に乗せています。米ドル円相場も141.15円にまで上振れして引けています。あたかも日銀の金融政策を巡る市場波乱などなかったかのような、平然とした週末値だったと言えましょう。

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