『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」2023年7月31日号
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『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」2023年7月31日号
●赤羽雄二の視点:部下をきめ細かく育成する(その2)●今週の相談
・ChatGPTで新事業案を出してもらうにはどうしたらいいでしょうか。通り一遍のものしか答えてくれないのですが。
・トントン拍子に成果が出て、あっという間に部下が7人になってしまいました。もともとプレイヤーとしての活動が好きで部下を持ちたくないので、負担でしかありません。どうすれば何とかやっていけるでしょうか。
・大人数での宴会が大変苦手です。会議はそうでもないのですが、宴会のたびにストレスです。何とか克服する手はないでしょうか。
毎週月曜日発行
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【はじめに】
本メルマガでは、皆さんからの仕事やプライベート上の多くの悩み・質問にていねいにお答えします。メルマガを購読している方なら、どなたでも質問&相談が可能です。(ご質問: akaba@b-t-partners.com )
【『ゼロ秒思考』とは】
『ゼロ秒思考』は、マッキンゼーで14年間、その後も多くの企業、個人を支援してきた私が生み出した独自のアプローチです。
「メモ書き」によって思考と感情の「言語化」に慣れ、強化することで、どんな人でも確実に頭がよくなり、心が強くます。くよくよしなくなります。何をすべきかがわかるので、行動も早くなります。
20数年にわたって改良し、内外で実践していただいた結果、10万人以上の方に効果を実感していただいています。
誰でも、どこでもできて、お金もほとんどかからないシンプルな方法ながら、効果は絶大です。実践された方々からのコメントの一部を紹介します。
「明らかに日々の思考量や行動量が増えた」
「打てば響くような会話ができるようになった」
「オリジナルな企画書をすぐに書けるようになった」
「自分に自信がついた」
「気持ちを素直に伝えらえるようになった」
本メルマガは、この『ゼロ秒思考』をベースに、皆さんの悩みに答えていきたいと思います。
赤羽雄二の視点:部下をきめ細かく育成する(その2)
2.できない部下を育成する
できない部下への接し方で上司の器がわかる
できる部下を率いるのはやさしい。上司が何をしていようと、彼らはやることをやる。上司が何もしなくても、業務に忙殺されていても、やることをやってくれる。状況が変わってもそれなりの対応で、うまく挽回してくれる。
一方、できない部下は全くそうはいかない。任せることは当然できないし、常に注意して見ていないと安心もできない。しかも、気分にもむらがあって扱いに苦労する。天が与えた試練かと思うほど苦労が続く。
よほどできた上司でないと、つい雑な対応をしたり、いらだちを抑えることができなかったりする。そうすると、せっかく高い理想で仕事をしてそれなりの成果を出していても、できない部下への接し方で上司としての器の小ささがばれてしまう。
できない部下に対してどのように適切な目標を設定するか、どのように業務をかみ砕いて説明するか、どのようにフォローするか、どのように合意した以上の成果を出させるか、きめ細かなフォローが必要だ。できない部下こそ、上司の力を発揮する絶好の場だ。上司力を格段に上げる鍛錬の場でもある。
鍵は、「自分はできた」とか「できるやつはできる」とか思わないことだ。時代も状況も違う。一人ひとりも違う。型にはめるのではなく、一人ひとりの状況に合わせて必要なフォローをしてあげることで、それなりに育つ。
上司がアップアップしていれば、できない部下への満足いく対応はとてもできない。上司が余裕で仕事をしており、できる部下もできない部下も全部が自分の部下として、どう活躍してもらおうか考え続けることが上司力を上げる。
他の部下は全部見ている。すべてお見通し
できない部下への接し方において、重要な点が一つある。それは他の部下が全部見ていることだ。彼らは、できない部下に対して上司がどのように接しているか、人として扱っているか、その人の能力、資質にあった仕事を任せているか、丸投げして放置していないか、助け舟を出さずに結果だけを厳しく追求していないか、などを全部見ている。
全部見たうえで、そしらぬ顔をして上司と接している。そしらぬ顔をしていても、心の中では上司の器をしっかりと値踏みしている。尊敬していたり、軽蔑していたりする。上司がついうっかりして、できない部下に対する不平、不満を口にしようものなら、「ほらやっぱり」となる。
何にせよ、隠し事は何もできないと思っておくほうがよい。態度や言葉遣い、ちょっとした表情などですべて伝わる。自分の利益と保身しか考えない上司、部下を駒としか見ない上司は必ずしっぺ返しに遭うと考えておいて間違いはない。
トラウマの原因、自信のなさの理由を探る
できない部下は、トラウマを経験していることが多い。新入社員の時に徹夜して作った書類を破り捨てられたとか、目上の人に馬鹿にされ恥をかかされたとか、自分より3年後輩が自分の上司になって罵倒されたとか、そういった経験があり、自分や仕事に自信を持って取り組めない状況になっていることが多い。人から見てそれほどでもないことでも、本人が気にして行動に影響していることも多々ある。
そういうトラウマが深刻であればあるほど、本人に聞いても答えてくれないし、自分から少しずつ話し出すこともない。家族や友人でも知らない、家族や友人にも言えないトラウマがあると考えておくほうがよい。
それでも、こちらが人として信頼され、何があっても害を加えるような人ではないと理解してくれれば、少しずつ打ち解け、トラウマの内容を話し始めてくれることがある。上司なので心配しながらも、「本当は誰かに聞いてほしい」とも思っているからだ。敏感な部分なので、相手が話せば聞き、言いよどんだらいっさいイライラせず、黙って待っているのがよい。
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