第611号
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岩上安身のIWJ特報!
ウクライナ紛争への深入りは「米国覇権の終わりの始まり」?
米国依存から離脱する動きがグローバルサウス諸国で急加速!
岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー
(その3)
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(その2)のつづき
ロシアの民間軍事会社ワグネルの創始者、エフゲニー・プリゴジン氏による衝
撃的な軍事クーデターの直後、2023年6月28日に行われた、元外務省国際情報局長・
孫崎享氏への岩上安身によるインタビューの続きである。
・元外務省国際情報局長・孫崎享氏(IWJ撮影、2023年6月28日)
https://bit.ly/3OdCm12
「プリゴジンの反乱」は、ベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介で、あっけ
なく収束する。
プーチン大統領は、「ワグネルの大多数は忠実な愛国者」だとして、ワグネル
に対し、(1)ロシア軍に入る、(2)ベラルーシに行く、(3)家に帰るという寛大な選択
肢を示した。
このプーチン大統領について、岩上安身は、西側では「独裁者」のレッテルを
貼られているが、「寛大でかつ優柔不断な独裁者」がどこにいるのかと、西側の
プロパガンダの「御都合主義」ぶりを指摘。そうではなく、プーチンは子飼いの
ヤクザ者(プリゴジン)に対して、適切なケジメをつけただけであり、寛容な
「情」を示して見せるのも、ロシア社会のリアルだと述べる。もし、プーチンで
はなく、本物の独裁者だったスターリンであれば、問答無用で即座に粛清してい
ただろうとも。
岩上安身は、そもそもロシアには、核兵器使用も明言するメドベージェフ元大
統領のような、はるかに強硬なタカ派も存在しており、プーチン氏は「これらを
調整する調整型のリーダー」であると指摘する。
プーチン大統領は、ウクライナや米国が見たかったのは「反乱の結果である兄
弟殺しだった」が、それは「誤算だ」と結論づけた。
一方、「プリゴジンの乱」と同時期に、NATOは史上最大の演習を行っており、
実戦へつながる可能性も危惧された。岩上が、1941年の独ソ開戦の際に日本陸軍
が行った軍事行動「関特演(関東軍特種演習)」を例に、その可能性について聞
くと、孫崎氏は「NATOは絶対、(ウクライナ紛争へ)入りませんよ」と断言。ポー
ランドとかバルト諸国はともかく、「ソ連時代の旧NATO(西欧)は入ることはな
い」と述べた。「アメリカに従うふりだけしている」というのである。
(記事目次)
◆プリゴジンを許したプーチンは、西側がレッテルを貼る「優柔不断な独裁者」
ではなく、子飼いのヤクザ者(プリゴジン)に適切なケジメをつけただけ。これ
がロシアのリアル!
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