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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』第522号2023.7.25配信

クルマの心
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□          伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』            第522号2023.7.25配信分 ●まず日本に誇りを持つことから始めたい  日本車のエポックメーキングは、クルマに逆風が吹き荒れた1970 年代に自然発生的に登場したDIY(Do It Yourself) にあった。 それまでの高度経済成長を支えた安価な石油(1バレル=159リット ルが2ドル以下。水より安かった)が、第四次中東戦争を機に戦略 物資化して急騰する。  現在有数の産油国とされる中近東のアラブ諸国が存在感を示すの は第2次世界大戦以降だった。中東でいち早く石油の埋蔵が確認さ れたのは戦前のペルシャ(イラン)だが、同じイスラム教国家でも アラブとは民族的に異なる。部族抗争が絶えないこの地に、20世紀 を支える文明の原資たる石油が大量に埋蔵されていた。すべては偶 然にすぎないが、悲劇はここに始まる。 19世紀に興り、21世紀の今もなお続く近代文明が西欧に始まった のは紛れもない事実。そこで生まれた科学する目が技術の進歩を促 し、それをテコに国力を高め七つの海を跨いで非白人社会を次々に 植民地化している。 日本は、西欧から見ると地の果て極東に位置する。古来より他国 の侵略を受けることがなく、独自の歴史を紡いで来た。適度に大き い島国ということに加え、多様性に富んだ気候、豊富な水資源を背 景に産み出された独自の文化土壌を有する。基本的に豊かな自然環 境であり、生存に困難を伴わないことから、世界史の表舞台に上る 機会は限られた。地勢学的にも血の気の多い西欧列強に蹂躙される ことがなく、独自の地位を保ったまま21世紀の今日を生きている。 何故私たちがこうして生き延びて来れたのか。分からないことだ らけであり、義務教育で学んだ通り一遍の日本史では辻褄が合わな くなった感を強くする。ここは折りを見て学び直す必要がある。取 り分け、戦後の占領政策によって改竄あるいは消去された事実につ いてはそうだ。ここは、自分の頭で考え身体で行動することで再構 築する必要がある。 脱線していると思われるかもしれないが、もちろんクルマの話を している。1966年(と言われている)のモータリゼーション元年から 57年。半世紀を超える時間の流れはけっして短いものではなく、振 り返りつつ学ぶに足る歴史に満ちている。 ●『大きいことはいいことか?』  ワンボックス(ワゴン)の起源の話だった。1970年代が胸突き八丁 だったと記憶している人は漏れなく高齢者の異名を頂戴しているは ず。昭和45年までの4年間に展開された日本車の熱狂的な開発競争

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  • クルマの心
  • 価値観が大きく変化しようとしている今、なすべきことは何か? このまぐまぐ!のメルマガ『クルマの心(しん)』を始めて多くのことに気づかされました。ずっとフリーランスでやって来て40年、還暦を迎えたこの段階でまだまだ学ぶことが多いですね。どうしたら自動車の明るい未来を築けるのだろうか? 悩みは尽きません。新たなCar Critic:自動車評論家のスタイルを模索しようと思っています。よろしくお付き合い下さい。
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