永田町異聞メルマガ版
「国家権力&メディア一刀両断」 2023.08.03
新 恭(あらた きょう)
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元警視庁刑事の証言で深まる疑惑。木原官房副長官の説明は不可避だ
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興味深いTwitter投稿を見つけた。2023年1月から首相官邸を担当している朝日
新聞政治部記者、鬼原民幸氏の7月28日付のツイートである。
◇先ほど、本当に腹立たしいことがありました。ある記者会見についてです。
最も罪深いのは、会見をセットした側です。一般人に根拠薄弱な事柄を語らせ、
それを配信し、ビューを稼いで喜ぶ。中継されていると知りながら人権意識が
欠如した質問を投げかけた出席者たちも、本当に猛省した方がいい。◇
投稿時刻は「午後2:59」とある。誰の記者会見を指しているのだろうか。首相
官邸がらみで思い当たるのはただ一つだ。
その日午後1時から2時過ぎまで、文藝春秋社の本社内で、元警視庁捜査一課
刑事、佐藤誠氏の会見が開かれた。
木原誠二官房副長官の妻、X子さんが、元夫の怪死事件をめぐり重要参考人と
して警視庁に事情を聞かれていたという週刊文春の報道をめぐり、X子さんか
ら10回にもおよぶ取り調べをした人物が口を開いたのだ。
なぜ、鬼原記者はそれほどまでに腹を立てるのか。たしかに佐藤氏は今や一般
人ではある。しかし、昨年まで警視庁の捜査一課にいて、しかも伝説の“落と
し屋”といわれたほどの敏腕刑事だった。単なる一般人ではない。
むろん、報道を「事実無根だ」と主張する木原官房副長官に対し、文春側が反
論するための切り札として、佐藤氏の証言を重視し、記者会見の場を設定した
のは事実であろう。
日頃、官邸記者クラブのメンバーとして木原官房副長官と親しく接してきただ
ろう鬼原氏にすれば、木原氏のスキャンダルを執拗に暴きたてようとする文春
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