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渡辺勝幸の日本一元気になるメールマガジン
第4707号 令和5年8月4日(金)発行
発行部数 11,450 部
【根本に必要なものは至誠】
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【根本に必要なものは至誠】
また本章によって、
「忠臣を求めるには、孝子の家庭においてするがよい」
といわれている意味も理解せられます。
その問題の根本に遡っていうならば、
人はただ一つの誠をもって、
父に仕えたならば孝となり、
君に仕えたならば忠となり、
友人と交わったならば信義となります。
この類のことは、数限りなく、
それぞれ名が違っているものの、
その根本に必要なものは、
結局一つの至誠であります。
それ故に、まず身近にして縁の深い問題から、
縁の遠い問題へと推し及ぼし、
家の問題から国の問題に広げてゆくことは、
自然の順序であって、
孟子が「科にみちて而る後に進む」といったのも、このことであります。
わが友の宮部鼎蔵は、国を憂え、君に忠であって、
またよく朋友と交わって信義があり、
その人物、懇篤にして剛毅というべき人です。
わたくしは、平素からその人物を凡人でないと思っていましたが、
後に果して彼の藩(肥後細川藩)において、
孝行の評判が高く、当局から賞せられたことでありました。
その文に
「その方は、祖母・父母が世にあった時、つかえ方よろしく、
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