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【Vol.356】「もっともっとリアルじゃない“作り物”に触れよう」

NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明
8/9/2023 Vol.356 「もっともっとリアルじゃない“作り物”に触れよう」 ひょっとすると数ヶ月前の号、違う主題のコラムで、サラッと触れたかもしれなく。また若干、内容被っちゃうかもしれませんが、どうしても伝えたいことを、今週号で、より深く、より広く。 日本に出張した際、日本の日本人とミーティングしたり、NYに出張にきた、日本からの日本の方と食事する際、いつも、いつも、あることに気づきます。ひょっとしたら、気のせいかもしれないし、あくまで僕の主観でしかないのですが、それは、次の秋に予定されている日本全国講演会ツアー、特に若い世代に向けて伝えたいことと一致します。 それは「もっと、もっと、みんなフィクションに触れよう」ということです。 確かに数ヶ月前にも、書いたな、これ(笑)でも、今回は確信もできて、そして前回以上に明確なロジックで説明できて、そして今、なにより伝えたいことなので(おつきあいください) フィクション。つまり小説や映画です。なにをいまさら、と言われるかもしれませんが、僕が日頃会うビジネスマン、特に若い世代の、やんぐえぐぜくてぃぶ、とかいわれてる連中は、本当にことの他、良質な小説な映画に触れていない。にもかかわらず、話題なベストセラーの自己啓発書、ビジネス書、人生本、成功本はバカほど読んでいます。嫌っていうほど。 もちろんそれが悪いとはいいません。いや、素晴らしいことだ、とも思います。でも、その一方あまりに映画や小説にはノータッチ。ちょっと、、、どころか、まったく見ない、読まない、という人が実に多い。 なので、話をしていても、聞いたことあるようなキラーフレーズや、アメリカ人でも使わないビジネス用語は次から次へと出てきます。何か言ったら、サステナブルで、ブレインストーミングな、アイドマの、イニシアチブだそうです。なんだそりゃ。 当然、人生やビジネスにおける格言めいたことも、いっぱしに語る。しかも、そのフレーズ自体はとても、素晴らしく、正しく、いい感じ。 でも、少しでも話が具体的な奥行きにまで入ると、途端に脆弱になる印象があります。話が2重構造や、3重構造になるとパニクって、格言や、カタカナビジネス用語に逃げていく。キャッチフレーズは立派だけど、中身を聞くとまったく内容が乖離しているビジネスマンくんもいました。具体例はあえて伏せます。 僕たちは無意識に「いい感じのフレーズ」に囲まれています。ドラマの地上波も、ベストセラーの漫画も、世界トップレベルのクオリティーで、感動エピソードを見せて、読ませてくれます。そのフレーズに引っ張られ、現実生活がどうあれ、それらの言葉でコーティングしていく。しかも、その言葉自体は単体で“正しい”

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  • 全米発刊の邦字新聞「WEEKLY Biz」の発行人、高橋克明です。新聞紙面上や、「アメリカ部門」「マスコミ部門」でランキング1位になったブログでは伝えきれないニューヨークの最新事情、ハリウッドスターとのインタビューの裏側など、“ イマ”のアメリカをお伝えします。
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