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第758回 予想を越えたニジェールのクーデターの影響、多極化のさらなる進展、プレヤーレンの最新コンタクト
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▼今回の記事
今回はメインテーマとして、アフリカのニジェールで起こったクーデターについて書く。あまり馴染みのない地域しれないが、ここは「ノードストリーム」に代るヨーロッパ向けエネルギー供給を担う新たな新たなパイプラインの拠点になる地域であった。これを詳しく解説する。次に、プレヤーレンの最新コンタクト記録の一部を紹介する。
▼ニジェールのクーデター
それでは早速今回のメインテーマを書く。ニジェールで起こったクーデターとそれがもたらす思いがけない余波についてだ。
7月26日、西アフリカの内陸国ニジェールでクーデターが発生した。選挙で選ばれた親欧米の大統領、モハメド・バズムが、自身の警護隊に拘束されて失脚した。28日にアブドゥラハマヌ・チアニ将軍が全権掌握を宣言した。西側諸国はこの動きを強く非難し、民主主義的体制に戻すよう呼びかけている。
すでに隣国マリとブルキナファソでも昨年にクーデターが発生し、軍事政権になっている。また一昨年にはチャドでも大統領の死去に伴い、軍事政権が成立した。ニジェール、ブルキナファソ、マリ、チャドはフランスの旧植民地であるアフリカの「サヘル地域」に属する国々で、旧宗主国、フランスの政治経済的な支配下にいまだにある地域である。「サヘル地域」には、以下の国々がある。
・モーリタニア
・マリ
・ブルキナパソ
・ニジェール
・ナイジェリア
・チャド
・スーダン
・南スーダン
・エリトリア
これらの「サヘル地域」の国々は、石油、天然ガス、金、ウランなどの資源の宝庫である。中でもニジェールは旧宗主国のフランスにウラン鉱石と金を輸出しており、エネルギーの70%が原子力であるフランスにとって、必要なウランの供給源になっている。フランスが輸入するる全ウランのうち、17.9%がニジェール産である。
しかし、全権を掌握したチアニ将軍は、フランスへのウランと金の輸出を全面的に禁止した。さらに、フランスとの間で締結されていた5つの軍事協定の破棄を通告し、主に同地域で活動しているイスラム原理主義勢力の掃討を行っていた1000人から1500人程度のフランス軍の撤退も要求している。
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