■「観察」ノート術
昨今のビジネス環境は目まぐるしく変化している。これまで以上に
アイデアが求められている。逆言えば、だからこそ、アイデア次第
で大きなチャンスをモノにできる可能性が高い。
とは言え、アイデアの発想は簡単でない。今すぐアイデアが必要と
いう切実な問題を解決するのがアイデアをお金に換えるマネタイズ
ノートだ。
マネタイズとは「事業を収益化する」ことだ。わかりやすく言う
と、ビジネスでお金を生み出す、儲けを生み出す仕組みのことだ。
世の中には、マネタイズの方法が数多くある。
ただし、それを突き詰めていくと、必ず「社会的な価値を生むアイ
デア」に行き当たる。簡単に言えば「お客様が困っていることを解
決するアイデア」のことだ。
あるいは「お客様の役に立ち、お客様を喜ばせるアイデア」とも言
える。逆に「社会的な価値を生まない=マネタイズできないアイデ
ア」はアイデアではない。「単なる思いつき」に過ぎない。
★
アイデアづくりには拡げる→絞るという行程がある。拡げるとは、
アイデアのヒントを見つけることだ。制約を設けず、できるだけ多
くのヒントを集める。気づいたヒントを記録することも大切だ。
絞るとは、アイデアのヒントを整理し、組み合わせ、マネタイズで
きるアイデアに仕上げる行程だ。情報を整理し、必要な情報同士を
組み合わせ、マネタイズできるアイデアに仕上げていく。
具体的には「観察→記録→整理→組み合わせ→仕上げ」の一連のプ
ロセスだ。観察・記録は拡げる行程であり、整理・組み合わせ・仕
上げは絞る行程だ。
拡げる時は、主に小さなメモ帳を使うことだ。観察して気づいたこ
とをすぐに記録するには、携帯性に優れた小さなメモ帳が大活躍す
るからだ。
絞る時は、A4サイズの方眼ノートを使う。横向きにして使えば、
アイデアを形にする最強のツールになる。整理したり、組み合わせ
たり、新しいアイデアを作ったりしていく作業が自由自在だ。
★
アイデアをつくるには観察も重要だ。ヒントは身近なところにある
からだ。自分の職場やお客様がいる売り場など、ヒントは現場にあ
るのだ。
そのヒントを、絶対に見逃さないことだ。それこそが、新商品や新
事業をつくる秘訣だ。そのためには小さなメモ帳をポケットに忍ば
せて現場をよく観察してみる。必ずヒントが見つかるはずだ。
どんなに優れたアイデアも、既存のアイデアの組み合わせに過ぎな
い。模倣することを恐れず、いいアイデアを積極的に参考にしてみ
るべきだ。
人をワクワクさせる商品やサービスを生み出せれば、人もお金も集
まる。収益が上がり、投資したい人も現れる。マネタイズできるア
イデアを作ることで、自分のファンを作ることもできるのだ。
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人は、関心があるものしか見えないものだ。だから、アイデアのヒ
ントを見つけるには、まず関心を持つテーマを決めることからはじ
めるべきだ。
そして、そのテーマをメモ帳に書き、毎日見ることだ。テーマに関
することは何でも注意して見るのだ。関心を持つだけで、アイデア
のヒントが次々見つかるようになるものだ。
「○○は●●である」と物事を自動的に解釈し、それが当たり前と
思い込んでいることが多い。そうなってしまうと、それ以外のこと
が目に入らなくなる。結果、思考停止に陥ってしまう。
これでは、新しい視点から見た、新しい解釈が生まれる余地はない。
新しい視点を得るには、一瞬でいいから立ち止まり、自分の解釈を
疑ってみることが大切だ。
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