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第307号.船員や炭鉱で働いていた人はなぜ厚生年金期間を優遇しなければならなかったのかの歴史と計算事例。

事例と仕組みから学ぶ公的年金講座
こんばんは! 年金アドバイザーのhirokiです。 ーーーーーー 1.年金加入期間を割増して優遇される職業に就いてた人。 ーーーーーー 厚生年金の月数を計算する時に気を付けなければならない職業の人がいます。 それは船員だった人と坑内員(炭鉱で働いてた人)として働いていた人です。 この職業の期間がある人は、厚生年金期間が実際加入した期間よりも多くなったりするからです。 特に平成3年3月までの期間はそのような職業だった人は、厚生年金期間が実際より多くなるので注意する必要があります。 例えば昭和61年3月までの期間が50ヶ月、昭和61年4月から平成3年3月までの期間の中に20ヶ月あった場合は合計したら通常は70ヶ月です。 ところがその期間が船員や炭鉱で働いていたとなると、昭和61年3月までの期間は3分の4倍して50ヶ月÷3×4=66.66…ヶ月で、昭和61年4月から平成3年3月までの期間は5分の6倍して20ヶ月÷5×6=24ヶ月となります。 合計すると66.66…ヶ月+24ヶ月=90.66…ヶ月となります。 なお、実際に年金を支給する際は1ヶ月未満の端数は1に切り上げて、91ヶ月で年金を支給します。 このように厚生年金月数が割り増しされるので、ややお得感があります。 ちなみに国民年金からの老齢基礎年金を計算する時はこのような割り増しするような事はしません。 あくまで厚生年金の中の制度であります。 しかしなぜこんな有利な事をするんでしょうか。 ーーーーー 2.過酷な労働だった船員の期間はなぜ優遇されるのかの歴史的経緯。 ーーーーー 船員の歴史をさかのぼると、船員保険というのが昭和15年6月から始まりました。 一般の厚生年金よりも先に始まったんですね。 当時、船員というのは戦時下の中での労働だったんですが、海の上での労働という特殊な状況であり、非常に長時間労働で過酷な労働で引退するのも早い職業でした。

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