1)政府広報が存在する理由‐必要な人にとどけるため‐
行政の世界でも、自分たちの商品である政策を広く知ってもらうことは大事です。その理由は様々ですが、大きく以下の理由があります。
まずは、政策を必要な人に届けるためです。たとえば、中小企業向けの予算は中小企業庁がたくさん作っていて、活用しようと思えば、実は予算を使って設備改修や新規事業立ち上げを行うことが可能です。
ただ、待っているだけではその予算は自動的に振り込まれることはありません。制度の対象者であっても、制度を利用したくない、という人もいるからです。そのため、国の制度は大半が申請主義です。制度を知ったうえで、申請しないと利用することができません。
ここに政府広報が必要なポイントがあります。制度を知っていてあえて申請しない人はいいのですが、制度の利用が必要なのに、制度を知らない人はできるだけ減らしていかないといけないのです。
たまに「政府はわざと政策をわかりにくくつくって、国民が利用できないようにしているのではないか」と勘繰る人に会うこともありますが、そんなことはありません。政府の中の人も、必要な人に正しい情報が伝わる方法がないかを模索しているのですが、うまくいっておらず、それが外から見ると「わざとわかりにくくしている」と思われているだけなのです。
2)政府広報が存在する理由‐ルールを守ってもらうため‐
他にもルールを守ってもらうためにも広報は必要です。例えば電動キックボードについて、7月1日から解禁されていますが、各地でルール違反が続発しているという報道もあります。この電動キックボート、法改正により作られた新しいジャンルである特定小型原動機付自転車に位置付けられたこともあり、一般の人にはそのルール等がいまいち浸透していない状況があります。
・車用の信号に従わなければいけないこと
・2車線ある道路でも左側を走らなければいけないこと
・右折の際には二段階右折をしなければいけないこと
などが、
ルールとして決まっています。どうでしょう、これらのルールを守っていない電動キックボードの運転者は多いように感じませんか?
【参考】電動キックボードの交通ルール(警視庁HP)
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/electric_mobility/electric_kickboard.html
警察の取り締まりも大事ですが、知らずにルールを破ってしまっている人をできるだけ減らすことも大事です。そのためには、あたらしくできた制度を広く周知して知ってもらうことが必要になってきます。
ここも政府広報が重要なポイントです。正しく制度をしらないと、そのルールを守ることができないのです。
3)政府広報が存在する理由‐制度に主体的に参加してもらうため‐
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