二極化する米国経済の帰結は
「分かれる金利水準の評価」
昨年3月以降、FRB(米連邦準備理事会)は都合525bpもの利上げを実施してきました。その中でインフレ率はかなり改善がみられるものの、経済は依然好調を続けています。7月のFOMCでは、その議事要旨によると、今後の利上げに対して見方が分かれるようになりました。
評価が分かれるポイントは以下の2点です。1つは、労働市場を含めて、実物経済が依然として好調な一方で、金融機関の延滞率が上昇するなど、信用面で利上げの影響が出てきたとみられ、そのどちらを重視するかで評価が分かれていることです。
もう1つは、実質金利の評価で、特に経済成長や物価に対して中立な「自然利子率」の水準評価が分かれています。長期の自然利子率はダラス連銀のモデルで0.7%、NY連銀の2つのモデルでは0.58%と1.14%とに分析結果が分かれ、短期の自然利子率はダラス連銀のマイナス0.3%からプラス0.5%程度まで分かれています。
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