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2023年8月25日号(Vol.277)-オンラインでの交渉の進め方(5)&戦争の”勝利”とは何を指すのか?

最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』
第277号(2023年8月25日号) 『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』 はじめに: いつもメルマガをお読みいただきありがとうございます。 さて、今週号の内容ですが、まず【1】の 『無敵の交渉・コミュニケーション術』のコーナーでは、 引き続き【オンラインでの交渉の進め方】についてお話しします。 これまで【チャットアプリでの交渉の仕方とコツ】、【emailでの交渉のコツ】、 そして【電話での交渉】について触れてきました。 今回は、コロナ禍で一気に普及し、コロナ後でも通常のビジネスコミュニケーションツールとなった 【ビデオ会議】を用いた交渉のコツについてお話しします。 このシリーズもいよいよ今回が最終回。 その注目の内容は、本編をお楽しみに♪ 次に【2―国際情勢の裏側】ですが、今週もいろいろなことが起きた一週間でした。 その中でも私が違和感・モヤモヤを感じたのは次の3点です。 一つ目は【オリンピック?!選挙のための得点稼ぎ―大盤振る舞いの外交】です。 これは4年ごとに行われるアメリカ大統領選挙の1年前からはじまる 【現職大統領と政権の成果アピールのための外交バーゲンセール】です。 ちょうどお盆のころから目立ちだしたのが、 米中関係の改善を成果としてアピールするために、高官を次々に北京に送り、財務、外交、通商、 そして気候変動面での協議を再開するという動きです。 バイデン政権下で強化された対中制裁とそれによる対立の激化は、コロナのパンデミックとも重なって、 米中双方のビジネスに大きなダメージを与えました。民主党の支持者層からも 『やっていることがトランプ政権と変わらないか、それよりも酷く、アメリカのビジネスの利害を考えていない』と批判され、 環境運動家からは『パリ協定への復帰は評価できるが、実質、排出量トップの2か国が揉めていることで、対策が遅れている。 バイデン政権は結局、何もしていない』と批判されていることに危機感を感じ、 何とか関係改善とディールの回復を行って成果としてアピールしたいとの考えが見え隠れします。 また外交では、中国が実質ロシアの後ろ盾だと仮定し、中ロ間の間に楔を打ち込もうとアピールしていますが、 中国に相手にされていません。 空回りであることは、中国にも、そしてアメリカの有権者にもバレているのですが・・・。 同様のことは対イラン関係でも行われています。 バイデン大統領は個人的にイランが大嫌いであることを公言していますが、 オバマ政権下での成果としての核合意に戻ることは出来ずとも、対話は続けようという姿勢をアピールしようとしています。 イランも収監していた5名のアメリカ人ジャーナリストを自宅軟禁に変えて歩み寄りのそぶりを見せていますが、 大統領選後にまたちゃぶ台返しされることも推測して、あまり大きな妥協はしていません。 ただ、この“イランとの対話の再開”はremember Obamaの広い民主党支持層には効くようで、 またパフォーマンスに外交を利用する典型例になりそうです。 ちょっと私は違和感を抱くのですが、これ、実際には中国も、韓国も、日本も、そして欧州各国も行うことですので、 もしかしたら珍しいことではないのかもしれませんが、実が伴わないのはいかがなものかと。 2つ目は、ロシア・ウクライナ戦争に絡んでよく耳にする【私たちは勝利するまで戦い続ける】という言葉です。 勝利って、一体具体的に何を意味するのでしょうか? 特に侵略を受けているウクライナにとっての勝利とは何でしょうか? 【2-国際情勢の裏側】のコーナーでは、【ロシア・ウクライナ戦争における“勝利”とは】と題してお話しします。 そして3つ目は、またロシア・ウクライナ戦争関連となりますが、 【8月24日(侵攻から1年半、そしてワグネルの乱から2か月)に報じられたプリコジン氏の死(ビジネスジェットの墜落)】 についてです。 墜落・撃墜からすぐにプリコジン氏とワグネルの実質的な指揮官の死亡が“確認された”と報じられ、 炎上する墜落機体の映像が流れましたが、これはどこまで信憑性の高い情報なのでしょうか? 2か月の時を経て、プーチン大統領が裏切り者に対して行った報復なのか? それとも・・・・。 真実は分かりませんが、これはまた情報が集まり、整理できましたら、お話しできればと思います。 今回のメルマガも長くなりましたが、どうぞ最後までお付き合いくださいね。 それでは今週号、スタートします★

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  • 最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』
  • 世界各地の紛争地で調停官として数々の紛争を収め、いつしか「最後の調停官」と呼ばれるようになった島田久仁彦が、相手の心をつかみ、納得へと導く交渉・コミュニケーション術を伝授。今日からすぐに使える技の解説をはじめ、現在起こっている国際情勢・時事問題の”本当の話”(裏側)についても、ぎりぎりのところまで語ります。もちろん、読者の方々が抱くコミュニケーション上の悩みや問題などについてのご質問にもお答えします。
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