リノという街はアメリカでも昔から「最果ての地」というか「場
末」というか、そういうイメージで捉えられてきており、たとえば『トワ
イライトゾーン』のエピソード『放たれた矢』(1960年)では、(ネタバ
レになってしまいますが)未知の惑星に不時着したロケットの乗組員が、
実はそこがリノ郊外の砂漠だったことに気づきます。それって『猿の惑
星』じゃん! と皆さん思われると思いますが『トワイライトゾーン』の
生みの親ロッド・サーリングは『猿の惑星』の共同脚本で、この『放たれ
た矢』のエピソードから『猿の惑星』のオチを引っ張ってきていたとのこ
とです。『猿の惑星』ほどブッ飛んだ話ではありませんが、『失われた
矢』では最終的にそこが地球だと気づく前に、ロケットの乗組員同士で飲
み水をめぐって殺人が起きたりしているところが悲痛です。『ザ・ミス
ト』にも通じる「全員が救われる重要な真実に到達する寸前に、取り返し
のつかないことが引き起こされてしまった」ことを描いた作品としても本
エピソードの先進性は高いと思います。
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