福島第一原子力発電所に溜まった処理水の排出が24日午後1時ごろに始まった。日本側は12年間の懸案に道筋がついたと胸をなでおろしたが、この問題で日本に再考を求め続けてきた中国は即座に反応。中国税関総署は日本を原産地とする水産物の全面禁輸を発表し、対決姿勢を鮮明にした。
北京に来てみて分かったことは、中国の人々の処理水排出への嫌悪が日本で報じられている以上に強いことだ。普段は日本贔屓の友人でさえ「なんでそんな愚かなことをするのか」と眉を顰める。北京の日本大使館も、「大声で日本語を話さないように」と中国に暮らす日本人に注意を呼びかけた。
だが、このメッセージに鼻白んだ在華日本人は少なくなかったという。
「こんな時だけ気を使われてもねえ。拘束されたって何もしてくれないのに」
と不満を口にするのはメーカーに勤務する30代の男性だ。
「中国の人々は処理水の問題に本当に怒ってますが、街中で日本語を聞いてすぐに何かされるという恐怖を感じることはありません。それよりも怖いのは拘束や逮捕。日本人が気にしているのは、むしろそっちです」
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