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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第525号2023.8.15配信分
●日本という国のスケール感
クルマでアンチエイジング? 何言っているのか分からないよ。
そんな声が聞こえそうだ。私の頭の中ではイメージが固まりつつあ
るのだが、初耳を含め理解できない人のほうが多いかもしれない。
まずは前提を押さえておこう。人は基本的に『嫌なことは”絶対
に”やらない』。嫌だけど必要なので致し方なく、と主張する向き
もあるかもしれないが、本当に嫌なことだったら『やらない』選択
肢は常に残される。そう考えなければ、精々長く生きて100年しか
ない人生。楽しく過ごせるはずもないではないか。
人間、”あ~でもない、こうでもない”と悩む。未熟で無知ゆえ
早まった判断を下し、つまらぬ思いを抱えたまま生涯を終えること
もあるだろう。何しろ現時点で日本人だけでも1億2500万人いる。
とてもじゃないが、10歳刻みの世代ごとに十把一絡げで括って決め
つけられるはずもない。フラットに1000万人以上が各世代に存在す
る勘定なのだ。世代内でも世代間でも不一致はあたりまえにある。
一般に、人が名前と顔が一致する人数は100人、多くて150人程度
と言われている。桁が6つも違う総人口を日常的に認識している人
はほぼ皆無だろう。あなたは1億2500万人という日本(人)の大き
さを直観的に理解し把握できているだろうか?
そしてさらに、日本という国のスケール感がくる。国土は75%が
森林に覆われ、険しい山並みが全土に渡って広がる。このメインラ
ンド(北海道、本州、四国、九州)4つと、沖縄南西諸島をはじめ
佐渡、淡路、奄美、対馬、隠岐など大小の島嶼が存在する。
国後、択捉、歯舞、色丹の北方領土はもちろん、戦前までは南半
分を領有していた樺太(サハリン)も目と鼻の先に見渡せる。北端
の宗谷岬からの眺望や根室/知床からすぐそこ感を肌感覚で知れば、
この国が置かれている現実が見えてくる。
さらに、事実として戦前の日本は日清/日露の戦勝で満州国をほ
ぼ植民地にし、朝鮮半島や台湾も領有していた。東アジアは地勢学
的に混沌としており、太平洋戦争と戦勝国によって命名される以前
の日中戦争から大東亜戦争の歴史を現代日本人の多くは知らない。
戦後教育では(意図的に)完全にスルーされて来たからだ。
そもそも、国の統計も怪しい。例えば、総計は6852島だとつい最
近まで納得していた日本の島嶼の数値(1987年海上保安庁の統計)
がつい最近1万4125島に改められた(国土地理院電子国土基本図)
と聞いて、お役所仕事のいい加減さに呆れた。
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