一時は「アメリカ経済ソフトランディング説」が内外の株式市場
を席巻していました。が、徐徐にその可能性は低下しています。
その反対に、「アメリカ経済は今年2023年第四四半期か202
4年第一四半期には、浅めの景気後退に陥る可能性」が高まって
きています。目下の所その確率は、「五分五分、後者のほうがやや
高め」と言ったところでしょう。
一方、マイナーシナリオではありますが、「中国発世界同時不況」
の可能性もここに来て囁かれています。
「中国経済・大崩壊」は「灰色のサイ」です。一旦暴走を開始し
たら、手が付けられない状態に陥って、世界経済や世界市場、世
界政治に深刻な影響を及す可能性が高いです。要警戒です。
8月下旬から唐突にアメリカの長期金利が低下したのも、この「灰
色のサイの暴走」を怖れてのことかも知れません。
第四四半期(10―12月)に入れば、アメリカでは10月から奨
学金の返済が始まります。
さらに、第四四半期になれば、アメリカ人の貯蓄は全体で「底を
付き」始めます。
かくして、アメリカ国内の「強い個人消費」にも第四四半期あたり
から陰りが見えてくることでしょう。
しかもパウエルFRBは「たとえ時間がかかってもいつかは3%イ
ンフレ目標を達成する」ことには本気のようです。
そういったわけで、パウエルFRBの政策金利の引き上げは市場予
想よりも「より高くより長く」なりそう。
アメリカ経済が「浅めの景気後退」に入る可能性が以前よりは高
くなっているわけです。
そういった中、ドル円相場にも変化の兆しが現れて始めています。
どこかの地点で、「 アメリカの政策金利の引き上げの終了と次なる
利下げがほぼ視野に入り、その一方で、日銀の利上げが視野に入
って」来れば、ドル円を巡る為替市場では目下の「ドル高円安トレ
ンド」から「ドル安円高トレンド」へ転換。
2024年半ばにはざっくり1ドル125円前後を目指すことで
しょう。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)