…それにしても、単なる前振りで長くなりすぎていますので、
端的に結論に行きますと、先ほどの論文『天狗食日(月)考』では、
天狗の登場は、結局、インドのようなんです。
> インドの文献を調べてみると、天狗に関する記録は
> 紀元前 2000 年頃から紀元前 500 年にかけて成立した
> 『ヴェーダ』にまで遡ることができる。
とあり、そして、とても驚いたというより、感銘したことは、
以下の下りでした。
論文『天狗食日(月)考』より
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…天狗の名前は、サラマーである。
サラマーは、四つ目でまだら模様の犬である。
…この天狗は後の『アタルヴァ・ヴェーダ』において、子を二匹産む。
この二匹の犬も、死神ヤマに仕えるサラマーと同じく、
四つ目でまだら模様の天狗である。
…死神ヤマに仕える二匹の天狗はまた、太陽と月でもあるとされた。
…このように、インドにおいて、天狗はもともとアスラで、太陽と月だった。
(※ アスラとは神々と対立する存在)
その後、ラーフというアスラが甘露を呑んだことを太陽と月に告発され、
太陽と月を食うものとなった。
天狗とアスラの間には接点があった。
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ここまでです。
天狗とは「太陽でもあり月でもある」とされていたようです。
「同じ存在だから、大きさも同じだったのかあ…」と、納得しながら、
月と太陽について新たなことを知った次第ですが、
「天狗というキーワードだけでここまで話が発展するのか」
と自分でもやや驚きました。
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