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習近平「G20を欠席!」、国内経済混乱が主因 中国外交「これだけの損失」

勝又壽良の経済時評
  • 2023/09/11
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G20は国益に寄与せず 拡大BRICSへ賭ける 一帯一路がブーメランに インド「侮辱」への代償 中国国家主席の習近平氏は、9月9~10日にわたるG20サミットを欠席した。議長国がインドであることから、これまでの中印対立が尾を引いての欠席かと数々の憶測を呼んでいる。中国が、習氏の欠席理由を明らかにしていない結果だ。 習氏が今年、70歳になったことを理由に挙げる向きもある。だが、直前の8月に開催された「BRICS」(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)の南アフリカ首脳会議に出席した。習氏は、南アフリカから国賓待遇の歓待を受けたのだ。となると、高齢・健康不安によるG20欠席説は当たらない。欠席の理由はほかにあるのだろう。 「外交は内政の延長である」という言葉がある。外交政策は、国内の政治的状況や利益に基づいて決められる。外交と内政は、切り離せないという意味だ。フランスの元大統領ド・ゴールが、この言葉を有名にしたという説もあるが、外交は内政を反映していることは間違いない。ド・ゴールは、「国家に友人はいない。あるのは国益だけだ」としている。いかにもド・ゴールらしい孤高を貫いた政治家の発言だが、現代外交には通用しまい。同盟によって短所を補い、侵略から國を守るという共通目標が存在するからだ。 G20は国益に寄与せず 習氏は、G20が中国の国益増進に寄与しないという判断を固めて欠席したのであろう。同時に、「外交は内政の延長」という視点とG20結成の最初の目的と照らし合わせてみると、習氏が欠席した理由が明確になるだろう。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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