久米信行(裏)ゼミ「大人の学び道楽」
授業や講演では話せないこと。連載やSNSでは書けないこと
毎月第1-4 火曜日発行 vol.148 2023/9/12発行
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5.大人の放課後相談室
Q:マルチタスクができなさすぎて自信喪失中
40歳を過ぎた辺りから、会社員として仕事をしていると、自分がマルチタスクで仕事をすることをとても苦手にしていると気付きました。
どうしても目の前の仕事に気を奪われてしまい、同時進行で進めるべきだったタスクを手付かずで放置しがちです。20代や30代の頃は特に意識しませんでしたが、40代でになったら顕著にマルチタスクのできなさぶりを痛感しています。
何なら、マルチタスクが当たり前に求められる現代社会で働いていくのが自分には無理なのではないかとさえ思います。
年齢のせいなのか、能力不足なのか、どうしたらマルチタスクで、いろいろなことを進められるでしょうか?
東京都/45歳/男性
A:シングルタスクで良いので小分けのスケジュールとTO DO管理を。音楽を聴きながら仕事をしたり、通勤時等の趣味のSNS撮影発信で訓練を。
まず申し上げたいのは、目の前の1つの仕事に集中し没頭できるのは、むしろ誇りにすべき稀有な才能だということです。
私は、中途半端にあれこれこなすのがマルチタスクで優れているとは思っておりません。ありがたいことに多種多様なお仕事を依頼していただいている私ですが、例えば、この質問にお答えしている時は、他のことなど考えずに回答に没頭しているのです。この手の全身全霊を使う仕事では、とてもマルチタスクなど考えられません。
単純作業を繰り返している時に、アイディアが降りてくることはありますが、知的な作業をしている時は、やはり、そこに集中したいですし、集中しなければ良い仕事はできないと考えております。
■対処法:スマホやスマートウォッチを使ったスケジュール管理を。
その才能を活かしつつ、納期が重なっている仕事を、同時にこなさなければならないとしたら、まず大切なのは、シングルタスクの効率を上げることです。
私は、おそらくみなさんが想像しているより、はるかに速いスピードで、このメルマガを書き上げています。それは3年経って慣れてきたため、下書きなしでいきなり書いても、上手くまとまるようになったからです。
さらに言えば、かれこれ30年も、毎日毎日、メルマガ、SNS、コラム、書籍等の執筆を限られた時間の中で繰り返し、シングルタスクの技を磨いてきたからでしょう。
シングルタスクの効率化は慣れの問題なので、日々コツコツ続けるしかありませんし、3年年、10年と繰り返せば、自然に速くなるので心配はいりません。
とは言え、工夫は必要です。
日々時間的自転車操業の私は、シングルタスクを一日の中で細かく小分けにしたスケジュール管理と、納期を守るためのTO DO管理をこまめにするしかありません。
幸いにして、今はGoogleカレンダーに代表されるような、無料のスケジューラーが充実しています。会社でも提供されていると思いますが、今回の問題を解決するなら、自分用にスマホやスマホ連動のスマートウォッチを活用して管理してもよさそうです。
時間管理といっても、そんなに難しいことではありません。
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