夏場に一旦は急速にクールダウンしたアメリカ国内のインフレ率。
ところが、この秋以降のアメリカ国内のインフレ(物価上昇率)
は、前年比3~4%くらいまでは下落するものの、それ以上には
なかなか下落しないでしょう。
今後アメリカ国内では「3~4%の高めのインフレを容認して利
上げを停止、ソフトランディング(あるいはノーランディング)を
目指すのか? それとも2%インフレ目標を達成するために年内
あと二回(?)の利上げを断行、景気後退入りを受け入れるのか?」
といった議論が活発になることでしょう。
来年選挙を控えるバイデン大統領からの政治的圧力もあり、十中
八九、おそらく12月12~13日のFOMC(?)で、パウエル
FRBは「3~4%の高めのインフレを容認する」金融政策へ大転
換。
この場合、大転換とは具体的には「年内の利上げを停止する」とい
うことです。
12月FOMCあたり(?)から、あるいはこれに先行して、パウ
エルFRBの中央銀行家としての信認は失墜、「ドル安トレンド」
が始まるでしょう。
ドル円も1ドル125円に向けて「ドル安円高トレンド」へ。
ただし、FRBが金融政策を大転換するとき、あるいは大転換する
ための議論が盛んになった時、債券市場が混乱を起こすことでし
ょう。
アメリカ債券市場のみならず、日本債券市場も含めて先進各国の
債券市場も混乱するでしょう。
長期金利が急上昇して、内外の株式市場は一旦は調整へ。
かくして、向こう40数年くらいのアメリカ経済は『高めのイン
フレと高めの金利』時代を迎えることでしょう。
「1981年から40数年間続いたアメリカ株式市場の素晴らし
い時代」は、「低めのインフレと低めの金利」時代でした。
この株式市場の素晴らしい時代では、アメリカ株式市場は平均す
ると年率8%くらいで上昇してきました。
この「株式市場の素晴らしい時代」は、2023年には終わりを告
げます。
今後のアメリカ株式市場はデコボコ道を歩みますが、
来年も再来年も上昇することでしょう。
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