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「横田めぐみさん奪還交渉記録」の意味(上)/有田芳生の「酔醒漫録」第37号

有田芳生の「酔醒漫録」
▼ 第37号 2023/9/15 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 *毎週金曜日発行* ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次 1・「評言独語」──「横田めぐみさん奪還交渉記録」の意味(上) 2・「酔醒漫録」──9月8日〜9月14日 (大江健三郎さんのお別れ会/井上ユリ、池澤夏樹、李恢成、蓮實重彦さんなど) ★発売中の有田芳生著書★ ・『改訂新版 統一教会とは何か』(大月書店 2022/9/21発売) http://www.otsukishoten.co.jp/book/b610995.html ・『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書 2022/6/17発売) https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721217-4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1・「評言独語」──「横田めぐみさん奪還交渉記録」の意味(上) ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼飯島勲内閣官房参与が、2013年5月14日から4日間の日程で訪朝、北朝鮮要人3人と会談したときの記録を『文藝春秋』10月号に公開した。日朝交渉のリアルな記録が明らかにされるのは初めてで、報道的にいえば大スクープだ。相手は金永南最高人民会議常任委員会委員長(会談時間は1時間40分)、金永日朝鮮労働党中央委員会書記(1時間45分)、宋日昊朝日国交正常化交渉担当大使(3時間45分)。会談は5月15日、16日で、北京から平壌の往復日程を入れて4日間となった。会談内容の詳細が公開されたことは貴重だが、内容の分析と評価は別の次元だ。さらにいえば政界関係者が「なぜ、いま」この記録を公開したのか。「横田めぐみさん奪還交渉記録」というタイトルは、読者の関心を惹くため、編集部が付けたものだ。北朝鮮の権力構造と拉致問題の関係がわからないと、安倍晋三政権が水面下交渉で大きな前進を図ったと理解されるかもしれない。だがそうではない。

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
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  • 毎月 第1金曜日・第2金曜日・第3金曜日・第4金曜日(年末年始を除く)