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日本経済凋落の真因を探る(第13回):半導体産業は何故衰退したか(その4:最終回) 辻野晃一郎のアタマの中【Vol.24】

『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』~時代の本質を知る力を身につけよう~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』  ~時代の本質を知る力を身につけよう~【Vol.24】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【今週号の目次】 1. 気になったニュースから  ◆ ニューラリンクが初の人体臨床試験への参加者募集を開始 2. 今週のメインコラム  ◆ 日本経済凋落の真因を探る(第13回):半導体産業は何故衰退したか(その4:最終回) 3. 読者の質問に答えます! 4. スタッフ“イギー”のつぶやき ───────────── 2. 今週のメインコラム ───────────── ◆ 日本経済凋落の真因を探る(第13回):半導体産業は何故衰退したか(その4:最終回) 前号からの続きです。 前号では、日本の半導体産業が衰退した理由について、それまでに書き漏らした話題を整理した上で、経産省が推進するRapidusのチャレンジについて考察しました。 今号では、半導体編の最終回として、Rapidusのチャレンジについて加筆した上で、半導体分野に残された希望はあるのか、ということについて考えてみたいと思います。 全4回の半導体編をすべて読んでいただければ、かつて「半導体立国」とも呼ばれ、世界を制した我が国の半導体産業が、何故凋落したのかについての主な理由と今後の展望について、一通りのことは理解していただけると思います。 世界の半導体需要は今後も爆発的に伸び続けることが予想され、半導体産業での負け組になることは国家の衰退に直結します。これ以上の凋落を食い止めるためには、過去の軌跡を検証した上で、正しい現状認識と将来展望を持つことが最初の1歩になります。 そういう意味では、現在、国や産業界も危機意識を持って動き始めたことは喜ばしいことには違いありません。しかし、TSMCの熊本誘致や、Rapidusのチャレンジなど、現在の打ち手が、過去の過ちを再び繰り返すような間違った方向に進まないようにするためには、国民全体が日本の半導体産業の行く末に関心を寄せることが重要です。今後、さらに巨額の税金を投入する動きにもなっていくわけですから、無関心でいるわけにはいきません。 ◇ Rapidusのチャレンジが抱えるリスク 前号では、Rapidusが果たして2nm以下プロセス品の量産技術を確立することが出来るのか、という観点から話をしましたが、今号では、その補足をすると共に、ビジネス上のリスクについても整理しておきたいと思います。 まず、量産技術の確立についての補足です。前号で書いた通り、――

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