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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ─────────────────────────────────── ◇◆GELマガ Vol.633◆◇ 〜エル・ゴラッソ鹿島担当・田中滋のメールマガジン〜 ─────────────────────────────────── ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1.FW40鈴木優磨 「いま自分たちが積み上げているものをぶつければ、いい結果は得られると思う」 ─────────────────────────────────── /【プレイヤーズファイル】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 鹿島アントラーズは試合前々日から練習が非公開となる。その代わり試合前々日 には選手が、試合前日には監督がオンライン会見に立ち会ってくれる。私が鹿嶋 に通うようになった2008年の頃は、最低でも4社のメディアが詰めかけており、 多いときには7社、8社が揃うこともザラだった。 しかし、エルゴラッソも紙での発行を止めたことからわかるとおり、出版不況の 波はヒタヒタとこの業界に押し寄せている。いまでは遠い鹿嶋までわざわざ足を 伸ばして取材に来るメディアは少なくなった。そのこともありコロナ禍が明けて 取材公開日が設定されても、Zoomを使ったオンライン取材は継続されている。 この日、鹿嶋にあるメディアチームのPCの前に座ったのは鈴木優磨だった。 取材陣としては、優勝を占う上で重要となる大一番を前に、大将である鈴木優磨か ら威勢のいい言葉の一つでも引き出したいところだったが、取材に応じる鈴木は実 に淡々としていた。 「特別なことはべつに何もなくて、今まで積み上げてきたものを最高な形でホーム で迎えられるので、いつもどおりの準備をしています」 この後に及んで幾つ言葉を並べても意味がない。価値を持つのはあくまで結果。そ う言わんばかりのあっさりとした会見だった。 もしかしたら、もっと若い選手や移籍してきたばかりの選手であれば、もっと違っ た会見になったかもしれない。しかし、2018年のACL制覇を経験し、欧州に移籍し たあとも、鹿島がタイトルを取れない時期をずっと気にかけてきた。昨季、鹿島に 復帰。中心選手としてチームを引っ張ってきたが、タイトルを取る難しさをいやと いうほど痛感させられてきた。それだけに、まだまだ騒ぐ時期でも、焦る時期でも 、浮き足立つ時期でもない。特別なことをするのではなく、これまでやってきたこ とを継続させる。そうすれば自ずとタイトルに近づくことができると信じているよ うだった。

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