メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)2023年9月30日(土)号

ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------   はじめに -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 水俣病被害者救済法の基づく救済措置の対象外になったのは不当などとし、熊本、鹿児島の両県出身者で関西や東海地方に移り住んだ50~80代の128人が、国と熊本県、そして原因企業であるチッソに対し、1人あたり450万円の損害賠償を求めた「近畿訴訟」の判決が27日、大阪地裁であった。 達野ゆき裁判長は原告の全員を水俣病であると認め、1人あたり275万円(計3億5200万円)の賠償を命じた。 同様の訴訟は熊本、東京の両地裁でも争われており、救済法をめぐる司法判断は初めて。判決は、救済法が定める対象地域や出生年などの「線引き」を超えて広く水俣病と認定しており、国の救済の在り方に疑問を投げかけた形だ。 原告らは、被害者団体である「水俣病不知火患者会」の会員。救済法に基づき、一時金210万円などを申請したものの、「非該当」と判断されたり、救済法の存在を知らずに申請できなかった人たちだ。 判決において、達野裁判長は、メチル水銀を接種したかどうかについて、 「居住歴や魚介類の接種状況、同居家族内の水俣病患者の有無を基に検討する必要がある」(1) と説明。原告らは、不知火海(八代海)の魚介類を継続的に多食し、水俣病を発症する程度に水銀を接種したと認め、手足のしびれなどの感覚障害は、 「他の原因では説明できない」(2) とする。また救済法の対象地域外の原告についても、 「毛髪や魚介類の水銀値から、水銀汚染が不知火海岸地域に広がっていたと推認される」(3) と指摘。「居住地域は水俣湾から遠く、水銀濃度は低かった」との国の主張は、 「魚介類は海を自由に移動する。主張を単純に採用できない」(4) と退けた。 判決は、水銀の接種から長期間が経過して発症する「遅発性水俣病」についての存在も認め、 「特定の年数で発症時期を限定することはできない」(5) と判断した。 (1) 鶴善行「救済法対象外 水俣病認定」西日本新聞、2023年9月28日付朝刊、1項 (2) 鶴善行、2023年9月28日 (3) 鶴善行、2023年9月28日 (4) 鶴善行、2023年9月28日 (5) 鶴善行、2023年9月28日 (6) 鶴善行、2023年9月28日 -------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 岸田改造内閣の顔ぶれ 「囲い込み」内閣 女性積極登用の裏で 副大臣と政務官、初の女性ゼロ 自民、国民民主取り込みへ試金石 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------  岸田文雄総理大臣は13日、内閣改造を行い、皇居での新閣僚の認証式を経て、第2次岸田第2次改造内閣が正式に発足した。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)
  • 日々流れるニュースを、様々な視点から分かりやすく解説するニュースサイト「ジャーナリスト 伊東 森の新しい社会をデザインする The Middle News Journal」のニュースレター有料版です。 いまだ私たちに伝えられてこないマスコミの情報は、残念ながら存在します。 「そもそも?」「Why?」を大事に、マスコミの情報を再編集し、様々な視点や確度から執筆していきます。 その「水先案内人」として、私の仕事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
  • 660円 / 月(税込)
  • 毎週 日・土曜日