広がる米国分断の波紋
「ぎりぎり政府機関の閉鎖を回避」
米国では23年度末の9月30日が終わるまであと1日を切ったところで、ようやく上院が超党派で「つなぎ予算」を可決、ぎりぎりで政府機関のシャット・タウン(閉鎖)を回避しました。しかし、前日には下院を支配する共和党が、一部強硬派の反対で「つなぎ予算」を否決、マッスーシー下院議長の危機、共和党の分断にとどまらず、米国社会の分断が顕著となりました。
多民族国家、人種のるつぼと言われる米国。もともと考え方の異なる人々が集まって国をなした米国では、放っておいても遠心力が働き、分断しがちな面があります。これまでも共和党と民主党の分断が強まっていると指摘されますが、これに加えて高所得層と低所得層の分断も加わり、多層的な分断化が進んでいます。
また党派を超えてネオコン(軍産系)、CFR(外交問題評議会)、ネオナチ派が勢力を競っています。今回はトランプ前大統領(ネオナチ)を支持する共和党保守強硬派が共和党を分断してまでウクライナ支援策3億ドルに強く反対し、あわやシャット・ダウンの危機的状況に追い込みました。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)