そもそも、東電は、政府の了解のもと、2011年3月の原発事故直後に数日間、低濃度の汚染水1万5千トンを海洋放出しています。
高濃度の汚染水の海洋流失を止めて、その保管場所を確保するための措置だったのですが、この時には漁業関係者への事前通告さえしなかったのです。
しかも、無断放出後に茨城県沖のイカナゴから、基準値以上の放射性物質が見つかり、魚介類全体の価格が大暴落するという 「風評被害」を起こしています (海外からも事前通告なしの措置に批判が起きた)。
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神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる
第66回(2023年10月2日号)
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みなさま、こんにちは!
「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。
今回は、「原発処理水の風評被害を作り出しているのは東京電力と政府の隠蔽体質!」というテーマで、処理水の問題を考えたく思います。
処理水は、「安全安心」と報じられても、国民に正しい情報開示がなされなければ、不安の払しょくには到りません。
東電や政府には、本当に世界に向けて発信すべきことを正しく発信してもらわないと、われわれ日本国民としても困るし、将来への不安を煽られるだけだからです。
何しろ、これまで何度も暴露されてきた東電の隠蔽体質や、それを擁護してきた政府・経産省を信用できるのか――というのが第一に疑念として浮かび上がります。
それは、「原子力ムラ」といわれる伏魔殿に群がる連中の多くに、これまで騙され続けてきた過去があるからです。
これは、福島原発事故のはるか以前からの隠蔽の連続であり、それは根深く、罪深いものなのです。
東電は莫大なカネをバラ撒き、原子力ムラを養ってきました。原発は儲かるので、とにかくやめられないのは、政府も同じなのです。国民の安心・安全より、カネと保身の一部の人間たちの処世が優先されてきたのです。
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原発処理水の風評被害を作り出しているのは東京電力と政府の隠蔽体質!
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9月22日に社民党副党首の大椿裕子参議院議員が、X(旧Twitter)に投稿した「福島原発処理水」についての文言が、事実誤認で誤解を招く――として、ちょっとした物議を醸しました。
大椿氏の投稿は、「問題はトリチウムだけではないので、トリチウム以外の核種についても、継続して調べ、公表する必要があると思います」でした。
これがNHK配信の「処理水放出4回目もトリチウム濃度が検出下限を下回った」という記事の添付とともに投稿されたのです。
どうやら、大椿氏はトリチウム以外の核種についての公表がなされていない――と思い込んでいたための投稿だったようです。
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次回は 「危ないのは原発や処理水だけではない! 使用済み核燃料プールの危険性について警鐘を鳴らさない、危険と隣り合わせの日本の現状!」 というテーマで、危機的なリスクを内包する現状をえぐっていきたいと思います。
どうか、次回をお楽しみに。
日本のやばい原発の実情を知ってください。
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