パウエルFRBは9月19~20日のFOMCで政策金利を「より
高くより長く」維持すると表明しました。これは、言い換える
と、「FRBは2024年以降も高めのインフレと闘ってゆく」
と、FRBが宣言したわけです。
「3~4%の高めのインフレ容認」時代の幕開けです。
それ以来、アメリカの長期金利(ドル国債10年物の利回り)の
上昇が止まりません。
10月3日には、4.70%台を付けてきました。
おそらくアメリカの長期金利は5.00%を超えてゆくことでし
ょう。
ところが、パウエルFRBは「2%インフレ目標」の看板を事実上
下ろし始めているのに、「ドル・インデックスでのドル安トレン
ド」が、なかなか始まりません。
このままでは、長期金利の上昇とドル高で、アメリカの企業業績
が悪化、内外の株式市場の調整は当初の想定以上に大きくなって
しまうことでしょう。
振り返ると、今回の内外の株式市場の調整が始まるまでは、アメ
リカ国内の株式市場はあまりにも「ソフトランディングシナリオ」
を盲信し過ぎていました。
一方、アメリカ債券市場は株式市場と正反対で、あまりにも「悲観
的な景気後退入りシナリオ」を盲信し過ぎいました。
「来年4~5回の利下げ」予測だけ見ても、債券市場は来年は景
気後退が起きるから利下げが行われると悲観し過ぎているのに対
して、株式市場のほうは、来年は景気後退は起きないけどインフ
レが鎮静化するので利下げが可能だと楽観し過ぎていたのです。
ところが、アメリカ経済は想定外に力強く、アメリカ経済はなか
なか景気後退入りしそうもありません。しかも、アメリカ経済は
構造変化していてインフレもなかなか鎮静化しそうもなく、「3
~4%のインフレ」は定着しそうです。FRBもこの「3~4%の
高めのインフレ」を容認しそうです。
この秋、あまりに楽観的過ぎたアメリカ株式市場と、あまりに悲
観的過ぎたアメリカ債券市場との間で、修正が巻き起きているの
です。 すなわち、アメリカの長期金利は急速に上昇、株式市場は
調整しているのです。
アメリカの長期金利は5%を超えてゆくことでしょう。
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