■人生を設計する
メモと言うと備忘録都市書き残す行為をイメージするのが普通だ。
しかし、意図的にメモをとる行為や、それを習慣にすることは、自
分を驚くほど変えてしまう。
AIをはじめとするテクノロジーが発展しているが、当面は人間に
しかできない仕事がある。その際たる例が考えることやアイデア出
しをすることだ。つまり、思考をともなう仕事だ。
自分の知識を世の情報と関連づけながら「今どんなことが起きてい
るか」「これからどんなことが起きそうか」を考察する。または、
課題を見つけ、解決法を考察し、新しい価値を生み出すなどだ。
AIとの共存社会では、こうした思考力や発想力で戦える人が生き
残る。そのための思考力を高めてくれるのが、まさにメモをとる書
く習慣なのだ。
★
環境は複雑さを増し、人の価値観や行動様式が変化するスピードが
劇的に早まっている。人生のあり方も「一様なカタチ」から「多様
なカタチ」へと大きく変化している。
人生の選択肢が増えたことで、自分で人生をデザインする「ライフ
デザイン」の視点が強く求められるようになっている。つまり「ラ
イフデザインする力」こそが求められるようになったのだ。
ここでこれから役に立つのが「メモをとる習慣(書く習慣)」だ。
自分の価値基準を見つめ直し、長期的視点から望む人生の在り方
(ビジョン)を描く力が求められるからだ。
ビジョンを実現するための行動力を手に入れるには、自らと対話す
る必要がある。その時に役に立つのが、メモをとる「書く行為」な
のだ。
★
メモを書く習慣で、人生をデザインすることだできる。自分の「将
来ありたい姿」を定め、そこに向けたロードマップを明らかにす
るからだ。
そうすることで、生き方が変わる。毎日を充実したものにできる。
結果的に夢を実現することができる。いずれも「書く習慣」がその
鍵を握っているのだ。
人は「夢で描いた自分の姿」以上にはなれないものだ。漠然と過ご
す毎日の延長に、充実した豊かな未来は望めないのだ。だからこ
そ、夢を書き出すことが大切なのだ。
まずは自分が「どんな人間になりたいか」在りたい姿を書き出すこ
とだ。とは言え、すぐに答えるのは難しいはずだ。だから、ノート
とペンを用意して「役割リスト」を書いてみることだ。
ここでいう「役割」とは、自分という人間が担う「顔」のことだ。
たとえば、夫、父親、経営者、ビジネス著者、セミナー講師、サッ
カーコーチといった具合だ。
このように自分の担う役割を挙げて、それらに対してどんな姿を目
指すのかを書き出していくわけだ。他にも、隣人、友人など、社会
生活を送っていれば、必ず何かしらの役割を担っているはずだ。
こうして自分が担う役割を認識したら、その役割ごとに「ありたい
姿」を意識して日々を過ごしていく。こうすることで、人生をバラ
ンスよく充実させることができるはずだ。
★
ポイントは2つある。まず、役割は5~7個程度までにとどめるこ
とだ。管理が煩雑になるからだ。同類のカテゴリーのものはまとめ
る。父親、夫、息子という顔は「家族」と一括りにできるはずだ。
将来目指す顔も役割に加えることだ。今は会社員でも、将来独立し
てフリーランスとして働きたいなら「フリーランス」や「個人事業
主」「起業家」などの役割を設けるのだ。
そうすることで、自分が目指す未来の役割についても日頃から意識
を持って過ごせる。夢の実現速度も早まる。誰かに見せるものでは
ない。自分がしっくりくる表現で役割リストを書くことだ。
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