「小松成美の伝え方の教科書 ノンフィクション作家に学ぶコミュニケーション術」
vol.59「一流に学ぶ、成功のために必要なこととは? 〜五郎丸歩、献身という名の勝利〜」
【今週の目次】
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1. 成美のつぶやき
└W杯1次リーグ敗退の日本ラグビー
└ラグビーが体現する「ダイバーシティ」
2. 一流に学ぶ、成功のために必要なこととは? 〜五郎丸歩、献身という名の勝利〜
└日本ラグビーの変革を支えた五郎丸歩
└ラグビーを通して得た数々のご縁と感動
└これまでのポジションイメージを刷新し、直感に従う
└兄と共に目指した全国大会・花園
└自分のミスで兄の全国大会が終わる・・・。
└心の底から尊敬する指導者との出会い
└プロ契約解消からの日本代表へ
3. 小松成美の心に残る、あのフレーズ
4. お知らせ
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1. 成美のつぶやき
W杯1次リーグ敗退の日本ラグビー
ラグビーワールドカップ2023フランス大会。
2023年10月8日の早朝行われた1次リーグD組 最終第4戦で日本代表はアルゼンチン代表と戦い、27-39で敗れました。
2019年の日本大会でベスト8に勝ち進んだ日本でしたが、今大会は2勝2敗で3位となり。残念ながら2大会連続の決勝トーナメント進出は逃すことになりました。
初戦のチリ戦は6トライをあげ完勝した日本代表は第2戦で前大会準優勝のイングランドに12-34で敗れましたが、第3戦のサモア戦は28-22で勝利し、ベスト8進出はこの最終戦にかかっていました。
対するアルゼンチンもまた日本戦に勝利しなければベスト8進出はならず、両チームは序盤戦から激しいプレーを見せていきました。
先制するアルゼンチンと追いすがる日本。前半は14-15の接戦でした。後半25分には途中交代のWTB(Wing Three-Quarter Backsの略、ウィング)ナイカブラ選手が素晴らしいトライを決め、27-29とアルゼンチンに2点差にまで迫ります。
しかし、この後に明暗は分かれることになりました。日本代表の課題とされてきた「ラスト20分」に、アルゼンチンは猛攻を仕掛けてきたのです。強力なFW(フォワード)のすさまじいアタックに、日本は自陣を守り切ることができませんでした。
80分が過ぎ、アルゼンチンがボールを蹴り出してノーサイドになった瞬間、日本選手たちは顔を覆いました。前大会で主将を務めたリーチマイケル選手も、笑わない男・稲垣啓太選手も、キックの成功率95%という超人的な技を見せたスタントオフの松田力也選手も、「世界一になる準備はできている、その自信もある」と言って選手を鼓舞し牽引したキャプテン・姫野和樹選手も、皆泣いていました。
2019年日本大会から2大会連続で代表を指揮したジェイミー・ジョセフヘッドコーチは、今年いっぱいで日本代表を離れます。2024年の初めから母国・ニュージーランドのラグビーチーム、ハイランダーズで、選手獲得やコーチ陣サポートなどを行う新役職「ヘッド・オブ・ラグビー(Head of Rugby)」に就任することが決まっています。
敗戦後、ジェイミーHCは、メディアに「コーチとして、これ以上多くを求めることはできない。選手たちは全力を尽くしてくれた。本当にすべてを出しきったと思う。彼らは私の後ろで泣き崩れていた」と語っていました。
目を赤くしたキャプテンの姫野選手は、胸を張りこうコメントしています。
「チームがこれまで費やした努力、今日までのプレーを誇りに思います。望んでいた結果を得られなかったことは残念だけど、ファンのみなさんの応援のおかげでここまでこられました。今回エベレストの頂上(世界一)に桜を咲かすことはできなかったけど、自分たちの目標や夢、レガシー、文化は次世代へと引き継がれると思います。日本のラグビーはこれからも成長していくと信じています」
勇敢な桜戦士たち(「ブレイブ・ブロッサムズ(BRAVE BLOSSOMS)」)、本当にお疲れ様でした。少しの間休養し、フランスでの戦いの疲れを癒してください。そして、また楕円のボールを手にしたなら、4年後のラグビーワルドカップ2027オーストラリア大会に向け、新たなスタートを切ってください。応援しています。
今大会、秩父宮で開催されたパブリックビューイングで応援した私も、4年後のオーストラリアには応援に行きたいと願っています。
ラグビーが体現する「ダイバーシティ」
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