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日米経済「一体化」、日本企業へ高まる技術評価 米機関投資家が「イチ押し」

勝又壽良の経済時評
  • 2023/10/12
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日本企業独特の強みとは 中国リスクが日本再評価 日本発展のカギはZ世代 女性管理職比率を公表へ 歴史を顧みるとき、必ずエポックメーキングがある。日本の場合、1945年の敗戦、1990年のバブル崩壊。そして、2023年の日本経済再始動を可能にした国際情勢の変化である。米中対立という大きな変化の中で、日本は地政学的リスク・ゼロという好条件下において、中国に代りうるとの認識を得て「敗者復活戦」で勝利を得た。 日本は、バブル崩壊という歴史的事件で痛手を負った。偶然にも同時に、始まったグローバル経済という流れの中で、その立ち位置を失った。従来の米ソ対立下の保護貿易時代から一挙に、ソ連崩壊=グローバル経済によって足下を洗われたのだ。米国はまた、自国へ肉迫する日本経済を突き放すべく、意図的に超円高へ誘導した。さすがの日本経済も、こうした幾重にも重なる圧力に抗すべくもなかった。2008年、GDP世界2位の座を明け渡す羽目になった。 だが、これまで日本を覆っていた「霧」は、2023年に消えたのである。米中対立は、ロシアのウクライナ侵攻を契機に、中国が台湾を侵攻するという疑念でさらに深まった。中国の地政学的リスクを高めたのだ。これまで、中国へ向っていた米国資本は、「利敵行為」という認識に代わり、対中投資をストップさせている。 代って、登場したのが日本である。これから成長期待のアジア市場で、日本が橋頭堡として活躍するという評価を生んでいる。これは、中国の経済的な地位低下に繋がる問題となった。日本への高まる再評価は、中国の地盤沈下に結びつく点で、中国の対日観は敵対的になっている。福島処理水放出で、あのような異常な振舞をするのは「日本牽制」そのものである。アジアの盟主は、中国であるという自己主張に外ならないのだ。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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