メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

第89回 中国「一帯一路」10周年で見えてくる「つまみ食い報道」しかできない日本の残念な実態

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 まずは先週書いた中国の米中首脳会談に向けた動きだ。やはり中国が環境を整え始めたとの見立ては間違っていなかったようだ。  ロイター通信は10月12日、「米、中国の安保会合に出席へ 軍・防衛対話回復の兆し」と報じた。さらに半導体の対中輸出規制をめぐっては、「TSMC、米が対中半導体規制の適用除外延長=台湾経済相」(ロイター=2023年10月13日)という動きを記事にしている。韓国政府が数日前、「サムスン電子とSKハイニックスは今後も米政府への特別な許可申請なしで中国の半導体工場向けに米国製半導体製造装置を供給することが無期限に可能になった」と発表したことを受けた動きだ。  バイデン政権は高性能な半導体に関し、「さらに厳しい対中輸出制限を考えている」とも伝えられるが、米中会談を前に一息つける雰囲気を作ったことは間違いない。 そして、目下の話題は「一帯一路」だ。  「一帯一路」とは習近平国家主席が2013年に打ち出した広域経済圏構想である。同年9月にカザフスタンで「シルクロード経済ベルト」構想を、続く10月にインドネシアで「21世紀海上シルクロード」構想を打ち出した。

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • 富坂聰の「目からうろこの中国解説」
  • 中国報道で日常的に使われる言葉や表現、これを詳しく分析すると、これまで知っていた事実とは違う世界が見えてくる。ニュースのミスリードから脱する処方箋を書く。
  • 990円 / 月(税込)
  • 毎週 日曜日(年末年始を除く)