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日大アメフト部で2人目の逮捕者が出た。 私も執行部の一員なので、とても遺憾である。学校の管理側にいるのだから、責任がないと開き直る気はない。 ただ、警察やマスコミの意図がつかめないのは事実だ。 関西の4大学(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)が、2022年に「薬物に関する意識調査」というのを行い、結果が発表されている。 それによると、「絶対に使うべきでない」という学生が88.9%いるいっぽうで、8.5%の学生が「他人に迷惑をかけないのであれば、使うかどうかは個人の自由である」と答えている。 「あなたの周囲に、これらの薬物を所持したり、使用している(いた)人がいますか。」という問いには、3.1%の学生がYESと答えている。うち大麻は54%だった。 「あなたは、これらの薬物を入手可能と考えますか。」という問いには、「難しいが手に入る」が26.2%、手に入ると答えた学生は12.1%、合計で4割近くが手に入ると答えている。 「あなたは、これらの薬物を使用することを誰かに誘われたら、どのように行動しますか。」という問いには、誘った相手によっては断り切れないかもしれないが3.7%、一回くらいなら体に害がなさそうなので断らないかもしれないが0.3%、「好奇心や面白半分から断らないかもしれない」が0.4%、「悩み事があったり、疲れていたりしたら断らないかもしれない」が1.1%でなんらかの形で断れない、断らないと答えた学生が5.5%もいる。 なんでこの調査結果を出したかというと、予想以上に学生にまん延していることを知ってほしいからだ。周囲に所持や使用がいるかの問いに3.1%もYESと答えるということは、これらの学生の2%くらいが違法薬物に手をだし、大麻が半分として1%は大麻をやったことがあるということだろう。 日大は7万人も学生がいるから700人ということだ。 もし警察やマスコミが本気でこのまん延を食い止めたいなら、もっと真剣に学生の大麻使用などを摘発すべきだし、報じるべきだろう。 ところが、少なく見積もっても万単位の学生が大麻に手を出しているはずなのに、逮捕情報はきわめて少ない。 そしてマスコミは日大しか報じていないと言っていい状態だ。 東京農大はボクシング部だけで4人も逮捕されている。 主犯とされる学生は、乾燥大麻を一回目の逮捕のときには8g、2回目の逮捕の時には60gも所持していたのに、ほとんど報じられなかった。 日大で押収された大麻は0・019gだったのでなんと3600倍だ。 全国にまん延する大麻を吸っている学生たちは「日大じゃないから捕まらない」とか「万が一捕まっても日大じゃないから、ニュースにならない」と快哉していることだろう。 まん延を防ぎたいなら本気で逮捕者を増やすべきだし、よその学校だってニュースにすべきだが、そんな気はさらさらないようだ。

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