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週刊金融日記 第597号 東アジアでの有事に備えて我々はどう立ち振る舞うべきか、香港で北海道のホタテを輸入

藤沢数希メールマガジン「週刊金融日記」
// 週刊金融日記 // 2023年10月23日 第597号 // 東アジアでの有事に備えて我々はどう立ち振る舞うべきか // 米国債下落止まらず原油さらに上昇 // 香港で北海道のホタテを輸入しました // ライドシェア解禁のために応援すべき政党 // 他  こんにちは。藤沢数希です。  相変わらず、イスラエル情勢が緊迫しておりますね。イスラエル軍の地上侵攻が始まれば、また最短でも数ヶ月単位の掃討作戦となり、多大な民間人の犠牲者が出るものと思われます。そして、周りの中東の国の反イスラエル感情がどんどん高まり、アメリカや欧州でも民意が割れてくるでしょう。まるで希望が見えません。 ★ガザ地区ばかりが注目されていますが、ヨルダン川西岸地区の方も穏やかではありません。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1716152931651919912  ハーバード大学やスタンフォード大学など、アメリカの名門私立大学はどこもリベラル思想ですから、当初からイスラエルでの問題はどちらが悪でどちらが善か簡単に割り切れる問題ではないと考えており、学内でもパレスチナ支持のプロテストが行われたりしておりました。それを見て、アメリカのユダヤ系の財界人や政治家などが激怒していたのですが、そうしたアメリカ社会でも成功している白人の中高年男性に対して、ハーバード大学のいまの学長はハイチ系移民の黒人女性なのですが、正論でビシッと反論していて、やはりアメリカはこういう言論の自由があってリベラルで素晴らしいなあ、と思いました。 ★ハーバード大学のクローディン・ゲイ学長のメッセージは格調高い語彙が多く英語の勉強になりますね。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1714212023612109139  以下、スクリプトです。  This is a moment of intense pain and grief for a great many people in our community and around the world.  I feel that pain and grief myself.  As members of a university community, we have a choice.  We can fan the flames of division and hatred that are roiling the world.  Or we can try to be a force for something different and better.  People have asked me where we stand.  So let me be clear.  Our university rejects terrorism.  That includes the barbaric atrocities perpetrated by Hamas.  Our university rejects hate.  Hate of Jews, hate of Muslims, hate of any group of people based on their faith, their national origin, or any aspect of their identity.  Our university rejects the harassment or intimidation of individuals based on their beliefs.  And our university embraces a commitment to free expression.  That commitment extends even to views that many of us find objectionable, even outrageous.  We do not punish or sanction people for expressing such views.  But that is a far cry from endorsing them.  It's in the exercise of our freedom to speak that we reveal our characters and we reveal the character of our institution.  We can issue public pronouncements declaring the rightness of our own points of view and vilify those who disagree.  Or we can choose to talk and to listen with care and humility, to seek deeper understanding and to meet one another with compassion.  We can inflame an already volatile situation on our campus.  Or we can focus our attention where it belongs on the unfolding tragedy thousands of miles away.  We can ask ourselves how, as human beings, we can be helpful to people who are desperately trying to protect themselves and their families.  People who are fighting to survive.  How we go forward as a community is up to each of us.  I've spent most of my career at this institution.  I have seen the people of Harvard come together despite their differences.  I know that we are capable of meeting this moment and meeting one another with grace.  "fan the flames"は直訳すると炎に風を吹き付けるですが、これは煽り立てる、という意味です。その後に、division(分断)や hatred(憎悪)と来ますね。"roll the world"で世間を騒がせるです。私たちは、世間を騒がせている分断や憎悪を煽り立てることもできる。あるいは…、と続きますね。Peopleというのは激怒しているユダヤ系白人男性たちのことでしょうか。お前たちはどっちの見方なのかはっきりしろ、と言われている、と言ってますね。そして、テロはもちろんダメだ、と。ハーバード大学はテロは断固拒絶する、と。同時に、宗教や人種などに基づく差別もダメ、と言っていますね。そして、ハーバード大学では、言論の自由に非常に重きを置いている、と。それは時に不愉快だったり、とんでもないような意見であっても同様だ、と。しかし、それらの意見を言うことを尊重するということは、それらの意見をendorce(支持)することではまったくないんだ、と。"a far cry from…"というのは、何とかとは程遠いという意味です。叫び声が聞こえるか聞こえないかの所にある=程遠い、ということです。  残りは、ChatGPTなりDeepLなりにつっこんでみましょう。  今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。 - ライドシェア解禁のためには日本維新の会を応援するのが最善策では - 30代後半ですが政治思想が違う某メディア企業への転職を検討しています - 以前よりST効果が弱まってきていることに関する考察 - M1ファイナリスト芸人のセフレをしている女子とアポれたのですが苦戦中  それでは今週もよろしくお願いします。 1.東アジアでの有事に備えて我々はどう立ち振る舞うべきか  ロシアによるウクライナ侵略戦争が長期化しています。そして、イスラエルがハマスの奇襲攻撃を受けたことから、イスラエルがガザ地区の民間人を犠牲にしながら大規模な報復作戦を遂行する見通しで、世界情勢は一気にきな臭くなってきました。可能性としてはもちろん高くはないのでしょうが、中東戦争、世界大戦へとエスカレートする可能性もゼロではありません。今後のイスラエルのガザ地区での非人道的な地上侵攻が進むにつれ(これが起こる確率は非常に高く95%以上です)、イランの代理である武装勢力ヒズボラなどとの交戦が始まり(これもそこそこ高く局所的にはすでに始まっています)、それがエスカレートする形で中東に広がっていくことはありえます(これは数%未満のテールリスク)。もちろん、そうした戦火の拡大を止めようと、アメリカ軍は中堅国の軍隊以上の力を持つ空母打撃群を東地中海に派遣し、この機にイスラエルにミサイルを撃ち込むようなことがあったら……、と抑止力を効かせているわけです。   『週刊金融日記 第595号 読めば5分でわかるガザ地区を統治するハマスのイスラエル奇襲作戦の背景と今後の戦争の展望』 『週刊金融日記 第596号 10分でわかるハマス奇襲攻撃に至る歴史的経緯と今後のイスラエル軍のガザ地区大規模地上侵攻について』  刻一刻と状況は動いているのですが、イスラエル情勢について、これまでメルマガで書いた内容からのアップデートです。まず、わずかトラック20台分ですが、ガザ地区のラファ検問所がおそらくアメリカの圧力ではじめて開き、食料や水や医療物資がはじめて届けられました。しかし、ガザ地区には230万人ものパレスチナ人が閉じ込められていますから、これだけではまったく足りないでしょう。ハマスの武装勢力への補給にもなるわけで、イスラエルがなかなか許可を出しません。 ★国連のグテーレス総長までエジプトとの国境にあるラファ検問所に駆け付け、人道支援物資を届けさせろとイスラエル政府に圧力をかけました。 https://twitter.com/kazu_fujisawa/status/1715323683429056598

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