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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』第528号2023.9.12配信

クルマの心
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□     伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』            第528号2023.9.12配信分 ●すべては運次第  思いも寄らないところに糸口が見つかることがある。重要なのは 歴史観。今さらながらだが、そう思わざるを得ない。そう言えば、 物心がつく頃の記憶では路上を行くクルマもまばらだった。私は身 の丈150cmに満たない子供であって、当然ながら視野は限られた。 道路は今様のアスファルト色は少なく、茶色の土と雑草が目につく コントラストが普通だった。  多くの場合、人は実際に目にする景色で物事を判断する。若き日 は未熟なのは当然だろう。生きた日数を超えた経験はできないし、 リアリティを以て語れるのはその目で見た目撃談に尽きるからだ。 伝聞ベースの利いた風は誰でもできるが、『プロ』を以て任ずる者 なら恥を知り差し控えるに越したことはない。  成熟してある程度の年齢になれば物事に精通することは可能だが、 そうは言っても所詮”蟻の目”に過ぎない。知れば知るほど分から ないことが増えるのが常であり、事実に気づけるかどうかはその人 の生き方の問題という他ない。 すべては運次第。近頃そう感じることが多くなっている。生まれ 落ちた時にはすでに"世の中"は存在していて、その状況に大急ぎで 合わせることを強いられた。考えたこともないというかもしれない が、産まれ落ちた時にすべて条件は揃っていた。その前提条件は崩 しようもない。後出しジャンケンの類と言われそうだが、振り返る とそう思わざるを得ないことがあまりにも多い。 "親ガチャ""子ガチャ"という言葉があるようだ。運命に逆らって もがくことにどれほどの意味がある?……諦念を感じる発想だが、 感覚的に分からないではない。  情報が密になると同時に、その気になれば何でも『ほぼタダ』で 知ることができる。今という時代を俯瞰的に見ると、情報の坩堝に 身を置く思いが募る。この先『技術の進歩』がどこに連れて行くの か見当もつかないが、過去(20年間)に経験した変化とは比較にな らない何倍速かのスピードで時代が動く予感がある。  これまで知り得たことより、分からないことの方が確実に多い。 今更ながらだが、桁違いに増えて愕然としている。私が自動車人の 仲間入りをして53年になるが、これまでの道のりを辿ると山あり谷 あり。現実問題として、私と同じキャリアの持主は少ないだろう。 自らを特別視するつもりはないが、それは断言できる。そして、 そこから導き出される『意見』が一般的かどうか怪しい感じもする が、だからというべきだろう。これまでの言動には自分自身で評価

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  • クルマの心
  • 価値観が大きく変化しようとしている今、なすべきことは何か? このまぐまぐ!のメルマガ『クルマの心(しん)』を始めて多くのことに気づかされました。ずっとフリーランスでやって来て40年、還暦を迎えたこの段階でまだまだ学ぶことが多いですね。どうしたら自動車の明るい未来を築けるのだろうか? 悩みは尽きません。新たなCar Critic:自動車評論家のスタイルを模索しようと思っています。よろしくお付き合い下さい。
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