第769回　狂う欧米の指導層、これは偽旗作戦だったのか？イスラエルの真の目的、アナンド君の最新予言

…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… 第769回　狂う欧米の指導層、これは偽旗作戦だったのか？イスラエルの真の目的、アナンド君の最新予言 …━…━…━…━…━…━…━…━…━…━…━… ▼今回の記事 イスラエルによる「ガザ」の空爆が止まらない。大変な犠牲者が出ている。そうした状況で、欧米の指導層から過激な発言が目立つようになっている。次第に狂ってきたかのような状況だ。また、イスラエルの「ガザ」攻撃の真の目的について書く。最後に、インドの著名な少年占星術師、アナンド君の最新予言を紹介する。 ▼次第に理性をマヒさせる欧米の指導層 それでは今回のメインテーマを書く。次第に理性をマヒさせる欧米の指導層の状況、そしてイスラエルの「ガザ」攻撃の真の目的についてだ。 あいかわらず、イスラエルによる「ガザ」の激しい空爆が続いている。エジプトの「ラファ検問所」を通過して約20台の人道援助トラックの第三弾が「ガザ」に入り、「ハマス」が4人の人質を解放しても、空爆が緩和される気配はまったくない。10月25日には、これまでで最大の400箇所が攻撃され、子供305人を含む706人が殺害された。 このような「ガザ」への激しい空爆に抗議して、世界各地でパレスチナの支持とイスラエルを非難する大きな抗議運動が起こっている。カイロ、バグダッド、アンマン、イスタンブール、トロント、ソウル、東京、アルジェ、サンナ、ベルリン、フランクフルト、ベイルート、クアラルンプル、ダマスカス、パリ、ロンドン、ニューヨーク、米連邦議会議事堂、ラバト、カラチ、アムステルダム、シドニー、ドーハ、アテネ、バルセロナ、ストックホルム、コペンハーゲン、ムンバイ、リオン、ケララ、テヘラン、マンチェスターなどだ。 抗議運動は中東地域のみならず、世界のあらゆる地域に拡大している。参加者はイスラム教徒のみならず、キリスト教徒を始めあらゆる宗教、さらにユダヤ教徒やユダヤ人にまで広まっている。パリ、ロンドン、ベルリン、フランクフルトなどではパレスチナ支持の抗議運動は当局によって禁止されているものの、効果はまたくなかった。ロンドンとパリでは、10万人を越える人々が集まった。 こうした抗議運動は、パレスチナへの支持を表明しているだけではない。植民地主義、人種隔離政策、そして人種差別の世界的な象徴と化したイスラエルへの凄まじい憎しみである。イスラエルは民主主義のあらゆる価値観を裏切る世界の悪と見なされている。イスラエルの「ガザ」攻撃はイスラム原理主義組織、「ハマス」の攻撃から始まったが、イスラエルの自衛権を擁護する発言や、イスラエル支持の運動はほとんど見られなくなった。世界でイスラエルは一方的に憎まれる対象となった。 ●過激になる欧米の指導層の発言 こうした状況で、イスラエルへの強い支持を表明している欧米の指導層と、イスラエルを嫌悪する一般国民との温度差は開く一方だ。アメリカが典型だが、イスラエルは「アメリカ・イスラエル公共問題委員会（AIPAC）」を始めとした巨額の資金力を有するロビー団体を数多く持つとともに、米国内に8000万人もいるキリスト教原理主義の福音派を支持母体にしている。米国内におけるイスラエルの影響はあまりに大きく、「AIPAC」が容認しない候補がアメリカの国政選挙で当選することは絶対に不可能だとされている。 イギリスを始めとした欧州諸国でも、これは似たような状況だ。イスラエルという国は、1948年の建国以来、時間をかけながら欧米の指導層の根幹を牛耳り、欧米がイスラエルに都合のよい政策を実施できるような体制を構築してきた。まさにこれは、イスラエルが生き残るための生存戦略であった。この戦略はうまく機能しており、欧米の指導層は党派にかかわらず強いイスラエル支持であることでは共通している。 パレスチナ支持とイスラエルへの憎悪が高まる一方、イスラエル軍の「ガザ」への地上侵攻が始まると、レバノンの「ヒズボラ」やイランの軍事介入を招く恐れは消えていない。また、イスラエルを糾弾する国民の強い声に押され、サウジアラビアのようなイスラエルとの国交樹立に前向きな国々も反イスラエルの姿勢を明確にしたので、地上侵攻を機に中東全域が反イスラエルで結束する可能性も出て来た。 そうした中、欧米の指導層は次第にヒステリックになり、常軌を逸した発言も相次ぐようになっている。例えば米共和党重鎮のリンゼー・グラハム上院議員は、CNNのインタビューで、パレスチナの「ハマス」によるイスラエルへの攻撃について、アメリカとイスラエルが「イランが関与しているという直接的な証拠がない場合でも」空爆することを望むかどうか尋ねられ、グラハム上院議員は「そうだ」と答えた。