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奇跡のみつお物語その76

「琉球スピリット」~みつおの世界~
【天然の目覚め】 休みはシフト制なので平日が休みだった。 日曜祝祭日は稼ぎどきなので休めるはずもなく、土日は朝から出勤なのでエラと食事に行くのは平日のエラが仕事が終わってから行くしかなかった。 同居するようになって飲み屋通いは無くなっていた。我慢しているわけでもなく、興味がなくなったのである。 飲み屋に行くのは女の子目当てだったが、エラと付き合うようになってその必要がなくなったのである。 だから、休日は一週間の疲れをとるためにほぼ寝ていた。昼間に一緒に買い物に行ったりするのだが、帰ってくるとすぐに昼寝していた。 牛乳の移動販売の時よりもハードだったのである。 夕方に目が覚めてエラをお店まで送っていき、夜はのんびりとビデオを見ながら過ごしていたが、また夜中に迎えに行くのでビールを飲むことはなかった。 その帰りにまだ空いている店に食事にいくのだが、車なのでビールを飲むことはできなかった。 平日は15時からなので昼までゆっくりと寝ていられるが、13時になると出勤の準備し、鬼軍曹の事を考えると憂鬱になるのだった。 そんなある日 「タータラッタタラララ」 懐かしの音楽がきこえてきた。 みつおがやっていた牛乳の移動販売車である。 みつおは顔を出しながら牛乳を買いに行ったのだが、知らない人だった。 みつおが辞めた後に入ったのだろう。 面倒くさいのでいちいち話はしなかった。 買ってきた牛乳を飲んでいると… 「いてー」 急に脇腹が痛くなってきた。 急に走り出した時に起こるような脇腹の痛みである。 しばらくすると治ると思ったのだが、一向に治る様子はなかった。 そしてトイレに入ると 「ぎゃー〜ー」 何と真っ赤な血尿だった。 初めての経験なのでびっくりしてしまった。 これは何かの病気に違いない。 出勤する前に近くの病院に行くことにした。 「尿管結石ですね」 「えっ?何ですかそれ?」 みつおは病気のことに無知だったので尋ねてみると 「石ですよ、石が尿管に詰まって痛みを発しているんです。でもそんなに大きくないから薬で流しましょう。とりあえず痛み止めの薬と一緒に出しておきますので」

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