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『 田中優の未来レポート 』
第294号/2023.10.30
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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「二酸化炭素による地球温暖化」を信じなくなった今、何を懸念するのか(下)
二酸化炭素による地球温暖化を信じられなくなったが、しかし大きく見ると対応策に違いは少ない。なぜなら歴史の中での大気温度から考えると、寒冷期の方が長いからだ。その時に化石燃料がなかったら生き延びられないか、とても厳しい状態になることは容易に想定されるからだ。寒い中で燃料なしに越えていくことは困難だし、その頃に化石燃料がなければ厳しい状態になるのは間違いない。
ある友人が「地上資源だけで生きる必要があるんじゃないか、地下資源は使わずに」と言っていたけど。確かにぼくもそんな気がする。その地上資源も由来を考えれば光合成だ。だからバイオマス由来の資源で、太陽光が十分ではない寒冷期に入ったとすれば、それだけで生き延びるのはちょっと厳しい。だからやっぱり地下資源も大事にしておきたい。かつてのバイオマス資源である「石炭」は、白色腐朽菌が生まれてリグニンなどの難分解性の木材も石炭になる可能性が低くなっているのだからなおのことだ。地球の生物は地球の進化史の中で変わっているのだ。
友人は今、水と二酸化炭素で軽油などの燃料を作り出して、その燃料を利用している。それも現状では二酸化炭素がふんだんにあるから可能なことで、しかもその二酸化炭素も競合して利用する生命はたくさんある。
例えば大気中に二酸化炭素が多くなってからは二酸化炭素吸収量が増加し、特に「2000年代において過去100年間で最大となったこと」を明らかにしました」という(千葉大学環境リモートセンシング研究センター近藤雅征特任助教が率いる国際研究グループ)がある。
この主要な原因の一つは、過去の大規模な土地利用変化から回復した植生に起因しており、特に30-50年前に土地利用変化が活発であったアメリカ、ヨーロッパ諸国、中国の植生が現在において大気CO2の大きな吸収源になっていることを検出したという。(図1)
図1
同様に海洋中の珪藻類の二酸化炭素吸収量も増えている。
それとの関連は不明だが、
「沿岸浅海域のブルーカーボン生態系は、面積は海洋全体のわずか0.5%以下に過ぎないにもかかわらず、貯留する炭素の量は、海洋全体が年間に貯留する量の8割近くにも上る」
という(
https://www.rd.ntt/se/media/article/0003.html)。(図2)
図2 ブルーカーボン
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