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【痛くない死に方 2023年第45号】ワクチン絶対悪論者は、「味方のフリした敵」なのか?

長尾和宏の「痛くない死に方」
  • 2023/11/04
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2023年 45号 【長尾和宏の痛くない死に方】 長尾和宏です。 気持ちのいい秋の3連休です。僕はまだ、先週の尼崎ライブの心地よい疲れが残っています。 たくさんの人に感想を頂いた一週間でもありました。 「もっとトークを聴きたいです」 はい、わかりました。 「よけいなおしゃべりはいいので、もっと歌を」 はい、わかりました。 「谷村新司がよかったです。今度はもっと谷村さんの歌を」ありがとうございます。 「長尾さんは谷村さんよりも、ジュリーの歌がいい」 ありがとうございます。 「演歌ばっかりのライブを」 検討します。 「もっとロック調で攻めてみては?」 検討します。 「歌がうまくなりましたね」 ありがとうございます。 「相変わらず、うまくなりませんね」 す、すんまへん。 「今更、なぜそんなに一生懸命歌うのですか?」 歌が、大好きだからです。 どの言葉も、ありがたく受け止めています。真剣に聴いてくださった証拠だから。 だけど僕は、「今更」という言葉が好きじゃない。 人生、過去には戻れない。「今更そんなことしてどうするの?」とよく言われるし、 自分も人にそう思うときもある。昔、小柳ルミコで「今さらジロー」なんて歌も流行った。 今さら好きなんて言わないでよね、という女心を歌った曲だと思うけど、だけど、 今さらだけど嬉しいという気持ちにあふれていて、なんとも可愛い詩じゃないか。 だけど僕たちには、「今から」しかないんじゃない?  そんな気持ちで日々生きている。刹那的、と思われるかもしれないが。 今日が一番若い日。そう思えば、今から始めたいことはたくさんある。 今日僕は、ビラ配りを始めた。そう、できることからでいい。 もう年だから、とあきらめることなく、今日から始められることはいたるところにある。 さらに言えば、それが少しだけ「人のため」になることだったら素晴らしいよね。 人間と動物の最も決定的な大きな違い。それはなんだと思いますか? 僕は、「時間という概念をもっている」ということなんじゃないかと最近考える。 過去を振り返り嘆き、未来を想像して老いの止まらぬ自分に憂う。 そんなことしているの、たぶん、人間だけである。 猫や犬は、人間と一緒に生活を共にしていたって老いを憂いたり、死を怖がったり して暮らしはしない。ここに決定的な違いがある。一緒に暮らしているが同じ時間の概念に いない。それが動物を飼うことの面白さなのかもしれない。 過去と今を比べるか、比べないか。過去と今を比べることに意味があるのか、ないのか。 尊敬してやまない養老孟司先生が推薦していた、『猫に学ぶ いかに良く生きるか』(みすず 書房)という本がある。これは猫の本というよりも、猫と人間の比較論。 いかに猫が「今を生きている」か。 その中から僕の好きな一節を紹介したい。少々、長くなるけれど。

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  • 長尾和宏の「痛くない死に方」
  • 本邦初!100パーセント「死」のことについて語るメルマガ。2000人以上を看取った医師であり、日本尊厳死協会副理事として、日々「死」と向き合う医師と一緒に、死に方について考えませんか? 家族の死と向き合わなければならない人、大切な人が死んで、喪失感から抜け出せない人、今、どうしようもなく「死にたい」人も……あなたのこころに届くメッセージが満載です。
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