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第92回 金融工作会議を経てうっすらと見えてきた習近平政権が目指す経済再生の道筋

富坂聰の「目からうろこの中国解説」
 汚職撲滅は習近平政権が掲げた「一丁目一番地」の政策だが、この看板はいまだ健在だ。  シンガポールのテレビCNAは10月17日の『アジアン・ニュース』のなかで「中国は金融業界への汚職取り締まりを強化しています」として、当局が元中国銀行会長の劉連舸を収賄と違法な融資の容疑で逮捕したことを伝えた。  実際、こうした動きは挙げればきりがない。11月4日、『中国新聞ネット』は「3人の『内鬼』、検査される」と、規律検査委員会の組織内部に腐敗が広がっていたことを報じた。この前日には、「王桂芝 長期にわたり『二面派(表と裏の顔を使い分ける)』を続けてきた」というタイトルで、やはり「内鬼」問題に焦点を当てた。  共通しているのは、いずれも国有企業、とくに銀行などとの間を行ったり来たりした経歴のある人物という点だ。  4日には元中国工商銀行副行長の張紅力が規律検査の対象になったことも報じられた。まさに、CNAが指摘したように、中国は「金融業界への汚職取り締まりを強化している」のである。

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