■さりげなく、やわらかく相手を立てる
相手を立てるのがうまい人は、間違いなく好印象を持たれる。相手
から「感じのいい人だな」「また一緒に仕事をしてみたいな」とポ
ジティブに評価され、人間関係や仕事がうまくいくのだ。
相手を立てるのが上手な人は、常に「相手ファースト」を心がけて
いる。これこそが円満な人間関係を築く秘訣だ。
仕事でもプライベートでも、会話の中でまず相手の気持ちになって
話を聞く。具体的には、相槌を打ちながら共感の気持ちを表現する。
途中で相手の話をさえぎることはしない。
まず、全部聞いてみることだ。これこそ「相手ファースト」の基本
中の基本だ。「7割聞いて、3割話す」くらいがうまくいく。相手
を立てる心遣いで大切にしたい基本だ。
★
挨拶は、相手に対する敬意を示す最も初歩的なマナーであり礼儀だ。
つまり、自分から先に挨拶することは、相手を立てるために必要な
基本的振る舞いなのだ。
挨拶をしても無視されたら「この人は今、機嫌が悪いんだな」「挨
拶を返すこともできない、プライドの高い人なんだな」と思えばい
い。それ以上は気にしなくていい。
それより、挨拶をした時に気持ちのいい挨拶が返ってきた人と、ポ
ジティブな関係性を築くことだ。これを毎日の積み重ねれば、人生
が明るくなるはずだ。
自分から進んで挨拶をすることは、相手を立てるために欠かせない。
自分から感じのいい挨拶をすることで、相手を立てていく。こうし
た地味なことの積み重ねが人生の飛躍をもたらすのだ。
★
「共感的理解」という。これは、心理カウンセラーがお客様の話を
聞く時、自分も相手と同じ感情で話を聞き、相手の気持ちを理解す
ることだ。これも相手を立てる上で効果的だ。
仕事でも、プライベートでも、自分の話をまるで自分のことのよう
に共感しながら聞いてくれる人がいる。そういう人に対しては、
「また会いたい」という気持ちが自然と湧くものだ。
相手を上手に立てる人がよく使う言葉に「おっしゃるとおりです」
がある。この言葉こそ、承認言葉だ。承認することは、すなわち相
手を立てることだ。
たとえ、自分の意見は違っていても、最初に「あなたの意見はわか
りました」と承認することだ。その上で自分の思いを伝えるのだ。
そうすれば、相手に嫌な感情を与えないですむはずだ。
この時有効なのが「承認」+「否定」のイエスノー方式だ。「〇〇
さんのおっしゃるとおりです。でも、私はこう思います」というよ
うに話すのだ。
共感も、承認も、相手の思いや意見を尊重する姿勢が大切だ。共感
言葉と承認言葉で相手を立てれば、円満な関係が築けるはずだ。相
手は「また会いたい」「話を聞いてもらいたい」と思ってくれる。
★
落ち着いている人は、周囲からよい印象を持たれる。たとえば、話
し方のスピードはややゆっくりだ。声の大きさも丁度いい。つまり、
相手が聞き取りやすいように、話し方をチューニングしているのだ。
さらに、落ち着いて見える人は心が安定している。だからこそ、周
囲から気持ちに余裕があるように見えるのだ。ボーッとしているわ
けではない。心のギアをニュートラルにしているのだ。
そうすれば、周囲の様子がしっかり把握できる。冷静に物事を考え
ることができる。何かあっても慌てなくてすむ。仕事やプライベー
トでトラブルが発生しても焦ってアクセルを踏むことがない。
だから、言動が暴走することがない。当たり前のことだが、誰でも、
短気で、すぐに感情的になる人より、落ち着いている人にそばにい
てほしいと思うものなのだ。
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