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『グーグル日本法人元社長 辻野晃一郎のアタマの中』
~時代の本質を知る力を身につけよう~【Vol.30】
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【今週号の目次】
1. 気になったニュースから
◆ AMDに復活の兆し?
2. 今週のメインコラム
◆ 日本経済凋落の真因を探る(第19回): 自動車産業の危機(その2、ジャパンモビリティショー見学記)
3. 読者の質問に答えます!
4. スタッフ“イギー”のつぶやき
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2. 今週のメインコラム
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◆ 日本経済凋落の真因を探る(第19回): 自動車産業の危機(その2、ジャパンモビリティショー見学記)
前回予告しましたが、11月2日(木)に「ジャパンモビリティショー2023」に行ってきました。今回はその様子をレポートします。
旧東京モーターショーの時代には、1991年の開催で最大200万人以上を集客して世界最大規模のモーターショーを誇っていたようですが、イベントコンセプトと名称を一新した今年の来場者数は、ピーク時の半分ほどの1,112,000人だったそうです。目標としていた100万人は超えましたが、「東京モーターショー」としては最後になったコロナ前の2019年の来場者数は130万人だったということなので、前回に比べても下回りました。
それでも、会場に向かう道も会場の入り口も会場の中も、人で溢れ返っていました。しかし、会場内に入ってみると、外国人の姿をほとんど見かけませんでした。EVやSDV(Software Defined Vehicle)で出遅れている日本勢の立ち位置をそのまま物語っているような印象をまずは受けました。
また、事前の確認を怠っていたのですが、真っ先にテスラのブースに行こうと思っていたら、なんとテスラは出展していませんでした。これも、日本の置かれた現実を見せつけられたような気がしました。テスラにとっては、今のところEVが売れない日本市場のプライオリティは低いのでしょう。あるいは、常に合理的な判断をするテスラにとって、このようなモーターショーに出展すること自体にさほどの価値を見出していないのかもしれません。
気を取り直して、次の目標としていた中国のBYDブースに行きました。そこそこ広いスペースを確保して、--
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