▼第63号
----------
2023/11/11
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ブラック企業アナリスト 新田 龍のブラック事件簿
Vol.063
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
──────────────────────────
インデックス
【高額初任給をPRするメガベンチャー各社の「数字の読み解き方」】
【ネット炎上発生時における「3つの心得」と、炎上予防法】
【告知】
【Q&A】
【本メルマガに関する免責事項】
──────────────────────────
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【高額初任給をPRするメガベンチャー各社の「数字の読み解き方」】
Webメディアや人材サービス事業を展開するレバレジーズ株式会社は本年9月、
2025年卒の新卒採用より、初任給を引上げることを発表した。初任給額は従前の
28万円から35万円へと一挙に25%、7万円ものアップとなり、固定賞与と業績
連動賞与を合わせた初年度年収は500万円を超える水準になるという。
(レバレジーズ、新卒初任給の引き上げを決定
https://leverages.jp/news/2023/0908/3767/)
昨今の深刻な人手不足を背景に、昨年より多くの企業において賃上げの動きが出て
いる。2023年の春闘では満額回答も続出し、異例の賃上げを実施する企業が相次いだ。
連合が発表した「2023春季生活闘争 第7回(最終)回答集計結果」によると、
正社員の平均賃上げ率は3.58%に達し、1994年以来初の3%台を更新している。
(
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2023/yokyu_kaito/kaito/press_no7.pdf?7798)
賃上げの動きは、2023年度の新卒初任給にも影響を与えた。労務行政研究所「2023
年度 新入社員の初任給調査」によると、東証プライム上場企業1784社のうち回答
があった157社中、初任給を「全学歴引き上げた」と回答した企業は前年度比28.9
ポイント増の70.7%と、過去10年で最大となっている。
実際、「メガベンチャー」と称されるIT系の上場大手企業を中心に、昨年来より
初任給を引き上げる動きは活発となっており、報道もなされている。
たとえばメディアやインターネット広告、ゲーム事業を展開する株式会社サイバー
エージェントは、2023年度の新卒入社より初任給を42万円に引き上げると発表。
同社の初任給はもともと34万円(年俸12分割計算)と他社比でも高額であったが、
そこから一律で月額8万円(23.5%)引き上げると同時に、エンジニア職でも37万
5000円だった下限を同様に42万円に引き上げ、職種にかかわらない厚待遇を実現
した。
同じくインターネット事業や金融事業等を幅広く手掛けるGMOインターネット
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)