(2018年2月28日第22号改訂)
こんばんは!
年金アドバイザーのhirokiです。
65歳以上になると老齢の年金を貰うのを遅らせて増やす年金の繰下げというのがありますが、例えば1ヶ月遅らせるごとに0.7%ずつ増えて最大70歳までの60ヶ月間遅らせると0.7%×60ヶ月=42%増えます。
今の制度だとそうなんですが、この0.7%というのは平成13年4月からそうなったんですね。
平成13年4月1日からは何が始まったのかというと、ちょうどこの日というのは昭和16年4月2日以降生まれの人の厚生年金の支給開始年齢が引き上げられ始めた日となります。
厚年は60歳から受給が普通だったのが、61歳からとなる人が出始めた時です。
61歳になるまでは一部(報酬比例部分)のみの厚生年金を受給。
ただしその一部だけが嫌なのであれば、厚年も繰上げ制度を使って60歳から受給したい人は繰上げの年金を受給できるようにしました。
本当は繰り上げるという制度は国民年金が65歳からの受給に対して設けられていた制度だったのですが(厚年が60歳からだったので、国民年金も60歳から受給できる仕組みを昭和36年4月当初から作った)、厚生年金も平成13年4月からとうとう60歳から完全受給というものではなくなったので、厚年にも繰上げ制度を適用するようになったのです。
この平成13年4月1日時に、繰上げ制度の計算のやり方を新しいものにして、現在のように1ヶ月単位の0.5%(令和4年4月からは0.4%。昭和37年4月2日以降生まれの人に限る)でやるようにしました。
繰下げ制度も同じように1ヶ月単位で0.7%というふうに変更されました。
平成13年4月1日前までは繰り上げも繰下げも1年単位でしたが、1ヶ月単位となり柔軟なものになりました。
繰下げの話に戻しますが、1ヶ月0.7%という事は65歳から70歳までの60ヶ月なら42%増で、令和4年4月以降の改正で75歳までとなった現在は120ヶ月で最高84%増という事になります。
じゃあそう1ヶ月単位に改正される前の1年単位の時代はどうだったかというと、5年遅らせたら最大88%もの年金が増やせました。
それができた人は平成13年4月1日になる前に60歳になれた人です。
つまり、その生年月日の人は「昭和16年4月1日以前生まれの人」です。
昭和16年+60歳=昭和76年=平成13年
というわけでその1年単位だった場合のケースを見ていきましょう!
ちなみに昭和12年4月2日から昭和17年4月1日以前生まれの人は老齢基礎年金のみの繰下げしか出来ない事になっていたので、それ以前の昭和12年4月1日以前の人(この年代の人は繰り下げる場合は必ず老齢基礎年金と老齢厚生年金両方を繰下げする必要がありました)で見ていきたいと思います。
では事例。
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