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ビジ選☆リーダーズ Vol.1022『部下に「困ったら何でも言ってね」はNGです』(伊藤誠一郎)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■上司が知るべき若手社員のリアル 若手社員が成果をあげた時「素晴らしい!」と大きな声でほめる、 日頃から「どうすれば若手社員に火がつくか」考えている。最近の 若手は「自分から動こうとしない」と思っている。 これらは、いずれも古い考え方や接し方だ。最近の若手社員には、 合わない。それどころか、むしろ「やってはいけない」真逆のアプ ローチだ。 上司が「若手社員のことがよくわからない」「若手社員にどう接す ればいいのかわからない」と上司や先輩が言う一方、若手は若手で 居づらさを感じている。 まず、良いとか悪いとか、個人の主義や主張による議論ではだめ だ。単に時代が変わったのだ。そのことを年長者がいかに自然に受 け入れ、順応できるかがポイントだ。 ★ 「最近の若手社員はどうしたら火がつくのか?」という。これは管 理職向けの研修で、上司たちから頻繁に耳にする言葉だ。だが、最 近の若手社員はやる気がないわけではない。 彼らは、外部からの刺激に慣れていないのだ。そのため、やる気を 表面に出すことが不得手だ。内面では、周囲の期待に応えたい、社 会人として一人前になりたいという思いを静かに燃やしている。 つまり、火をつけようとする発想自体が古いのだ。そんな発想を持 たないことが、今の若手社員に対する現実的な対応方法だ。 若手は日々少しずつ、徐々に、緩やかに成長していくものだと考え を変えるべきだ。そして、温かい視線で見守る。そうすることで、 最近の若手社員は安心して、やる気を成長につなげていく。 大事なことは「最近の若手はそういうものだ」と冷静に受け入れる ことだ。「火がつかない」「変わらない」と否定的な感情は抱かな い、それが若手との友好な関係性作りの第一歩だ。 ★ 最近の若手は「自ら動かない」などとネガティブな感情を抱いてい ては、距離は縮まらない。「動かない」のでなく「動けない」の だ。この視点に立てば受けとめ方が変わるばずだ。 支援する気持ちで歩み寄れば素直に耳を傾けるのが今の若手だ。上 司は「与えられた情報だけでは一人前になれないこと」「状況や相 手の感情を読み取って、言われずとも行動すべきこと」を教える。 若手に「言われなくても行動すべき時って、具体的にどんな時です か?」と質問されるかもしれない。そうなったら、仕事で起こり得 ることを1つひとつ教えてあげればいい。 その上で、相手の成長のタイミングを見て「自分から動く」という 本来の意味が理解できたかどうかを確認していく。そうすれば、指 示出し上司と指示待ち部下の関係には陥らないはずだ。 ★ 年代や役職を問わず、仕事に前向きに取り組んで成長していくに は、モチベーションを高め、維持していくことだ。そのためには、 「承認欲求」が満たされることが大きく影響する。 今の若手社員は、出世に対する魅力を感じない。「大きな責任を負 わされてまであわただしく日常を送るぐらいなら、そこそこの地位 でマイペースにおだやかに暮らしたい」と言う。 むしろ、彼らは貢献欲が強い。周囲を押しのけて上にいきたいとい う思いは持たず、組織の中の一員として自分の存在を認められたい という欲求を強く持っている。 たとえば、大きな成果を出したら「助かっているよ」と言う。見違 えるような変化を遂げたことに対しては「役に立っているよ」とい った言葉をかける。 「いつもありがとうね」と何気ない瞬間に軽く言葉をかけること も有効だ。こういう言葉が、若手社員の貢献欲を満たすことにつな がるのだ。

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