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岸田政権─終わりのはじまり/有田芳生の「酔醒漫録」第46号

有田芳生の「酔醒漫録」
▼ 第46号 2023/11/17 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 有田芳生の「酔醒漫録」 *毎週金曜日発行* ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆目次 1・「評言独語」──岸田政権─終わりのはじまり 2・「酔醒漫録」──11月10日〜11月16日 (平沢勝栄政経文化パーティー、アーレント「悪の凡庸さ」、横田めぐみ拉致から46年など) ★発売中の有田芳生著書★ ・『改訂新版 統一教会とは何か』(大月書店 2022/9/21発売) http://www.otsukishoten.co.jp/book/b610995.html ・『北朝鮮 拉致問題 極秘文書から見える真実』(集英社新書 2022/6/17発売) https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-721217-4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1・「評言独語」──岸田政権─終わりのはじまり ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼岸田総理が年内の解散、総選挙を断念したと『朝日新聞』(1面)とNHKニュースが報じたのは、11月9日だった。政権が驚愕したのは、毎週1人(山田太郎文科政務官、柿沢未途法務副大臣、神田憲次財務副大臣)の辞任も反映して、世論が離れているからだ。11月13日に公表されたフジテレビと産経新聞の世論調査では、内閣支持率が27・8%(前回は35・6%)、不支持率が68・8%(前回は59・6%)だ。もはや危険水域に入り、「春にも電撃退陣」と断定して煽るメディアまで現れている。菅義偉政権が選挙を前にして退陣したのと同じ空気が流れている。私の実感としては、2009年夏の政権交代選挙に至る麻生政権のときのようだ。9月にリーマンショックが起き、世界経済に波乱が襲い、日本経済も先行き不透明になった。麻生政権の支持率も低下し、いつ解散、総選挙に向かうかと、毎日のように観測情報が流れた。私は「新党日本」公認、「民主党」推薦で東京11区(板橋)で立候補する予定で、毎日毎日地元を歩いていた。私にとっては初めての衆議院選挙だった。参議院選挙と違って、いつ解散があるかは総理の腹次第だった。正直にいって毎日のように不安と不満が溜まっていった。「早く解散してくれ」という思いだ。いままた多くの予定候補者の心境がわかる。勝利するか敗北するかではない。時間が延びれば勝つ条件ができていくというレベルではないのだ。

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  • 有田芳生の「酔醒漫録」
  • 2000年からブログに日記を書いてきました。思いは「私家版現代史の記録」です。「日記は書いておかないと不安なんだよ。忘れてしまうと消えてしまうから、自分が生きていて、あのころはどうだったというのを忘れるのが不安なんだよ」(渡辺京二『幻のえにし』)。同感です。私が綴るのは、メディアを中心に仕事をする一個人の眼から見た世界と日本です。「酔醒」は、酔ったり醒めたりという意味で、中国の「梁書」に記述されています。「漫録」は随筆の意味です。人生は、酒を飲まずとも「酔ったり醒めたり」の繰り返し。同時代に生きる皆さんにリアルな情報を提供、共有し、しなやかで強靭な精神をお互いに涵養していきたく思います。
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