私はユダヤ人といわれる人たちに強い敬意を抱いている。
たまたまもともとの専門が精神分析ということがあって、公私ともにユダヤ人の人には世話になっている。
長年、スーパーヴィジョンを受けている現代精神分析でトップレベルの論客のロバート・ストロロウ先生もユダヤ人だし、私のアメリカ留学中の精神分析家だったマーティン・ライクトマン先生もユダヤ人だった。
もともと精神分析を始めたジグムント・フロイトもユダヤ人で、それを改良した現代精神分析学の祖ともいえるハインツ・コフートもユダヤ人だ。コフートは私に最も大きな影響を与え、今でも尊敬している精神分析学者だ。
フロイトのライバルとされ、現在最もトレンディで隆盛を誇る心の治療法認知療法のもとになったカウンセリングを開発したアルフレッド・アドラーもユダヤ人だ。
フロイトは無意識に着目し、精神分析を始めたが、実際は、かなりのヤブ医者で、ちゃんと治した患者さんは5人くらいではないかという説もあるし、一人もいなかったという人までいる。それに対して、アドラーは意識レベルのものの見方を変えることに主眼をおき、数千人の患者さんを治したとされる。これが認知療法の源流となった。
私の敬愛するコフートも無意識なんかインチキと言い切っている。
ということで、フロイト学派である精神分析より、アドラー学派のほうが優れていたはずなのだが、戦後はフロイト学派が隆盛をきわめ、アドラー学派は壊滅状態だった。
それはというと、フロイトの精神分析は富裕層を対象にしていたので、精神分析家は裕福な人が多く、ナチスのユダヤ人迫害が始まった際に、ほとんどがロンドンかニューヨークに逃げることができた。
ところがアドラーは若死にするし、アドラー学派の心の治療者たちは、貧困層を対象にした治療を行っていたので、逃げることができず、ほぼ皆殺しの目に遭った。ドライカースという人だけが生き延びて、細々とアドラー学派の治療を広めたら、認知療法の開発者のアーロン・ベックや自己啓発の父、デール・カーネギー、そして集団精神療法の大家、アービン・ヤーロムがその考えを知り、それぞれの分野で大成功を収めたのだ。
ということで私はユダヤ人に敬意を払っているが、いっぽうでひどいユダヤ人もいるのは確かだ。
ナチスがユダヤ人を迫害し、それが票になったのは、このひどいユダヤ人をドイツの一般庶民がものすごく恨んでいたからと言われる。
ナチスがユダヤ人を迫害し、それが票になったのは、このひどいユダヤ人をドイツの一般庶民がものすごく恨んでいたからと言われる。
ひどいユダヤ人の金貸しが、第一次世界大戦後のハイパーインフレに苦しむドイツ人に金を貸し、返せないと家を取り上げたり、妻や娘に売春をあっせんしたりしたという。
ユダヤ=汚い金貸しというベニスの商人以来の悪いイメージも重なって、当時のドイツでは、ユダヤ人の評判はすこぶる悪く、あんな奴らを許すなというヒトラーの演説に酔いしれ、それがナチスの人気を高め、最終的に大虐殺につながった。
ところが、前述のように金持ちのユダヤ人、つまり金貸しをしてひどいことをしたユダヤ人はみんなヨーロッパやアメリカに逃げてしまう。つまり、殺され、ひどい迫害を受けたのは、まじめに働き、ドイツ人にひどいことをしていない、アドラーの弟子たちのような「よいユダヤ人」だった。
ひどいユダヤ人は、その後、金融の世界を牛耳り、さらにジャーナリストの世界も支配し、ナチスのやったことが南京大虐殺のように誇張があるのではないかと、少しでも疑いを向けると、広告を引き上げ、雑誌を潰すようなことを平気でやる。言論弾圧を平気でやる。
ひどいユダヤ人は、敵だと思えば、女・子供を殺すこともいとわない。
ハマスの武器が見つかれば、見つかった場所が病院であっても、平気で爆撃や銃撃をやる。
一部のユダヤ人が気付き、デモを行っているが、こういうことをやるとイスラム世界では、ユダヤ人全体が悪者にされてしまう。アウシュビッツが正当化されかねない。
よいユダヤ人が立ち上がり、悪いユダヤ人を支持しても、選挙で負けるということを示さないと、多数派であるはずのよいユダヤ人がとばっちりをうけないかが心配でならない。
ただ、悪いユダヤ人は、私がこの手のことを書いたくらいで、つぶしにかかってくるかもしれない。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)