利下げ期待の米株高に盲点は
中国や欧州の景気悪化が続く中で、米国経済並びに米国株の好調が目立ちます。米国株価は11月になってまた大きく上昇し、ダウは35,000ドル近辺で今年の最高値圏で推移しています。ハイテク関連の決算好調もありますが、FRBが来年になって利下げを進めるとの期待が大きな支えになっています。利下げ期待による株高に盲点はないのか、チェックしてみましょう。
「利上げ打ち止め、来年4回の利下げ織り込み」
直近9月に提示されたFOMCメンバーによる金利見通し(いわゆるドット・チャート)では、年内もう1回の利上げのあと、来年には2回の利下げ、というのがFRB内のコンセンサス予想でした。ところが11月1日に終わったFOMCでは市場が全く利上げを想定していなかったため、FRBは金利据え置きを余儀なくされました。市場を無視して利上げを強行すれば、市場の混乱を呼ぶからです。
そこでFRB幹部はその後、パウエル議長、ウイリアムズNY連銀総裁、デイリーSFC連銀総裁が相次いで追加利上げの可能性を示唆する発言をして、市場の目線を持ち上げようとしたのですが、先週10月のCPIが予想以上に減速を見せたことから、市場は当局の意に反して利上げサイクルの終了と認識しました。
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