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244回 日本とスウェーデン

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
宝塚のパワハラと超過勤務で自殺者が出たことで、マスコミが叩く風向きが一気にジャニーズから宝塚に変わってきた。 元ジャニーズのタレントはまだ使い道があるが、宝塚は別にテレビにはいらない存在だから、これからどんどん叩かれていくことだろう。 こういうパワハラで思い出されるのは、有名な劇団Sの話だ。 たまたま、その劇団にいた人を妻にもらった編集者から聞いた話なので本当かわからないが、だんだん劇団内での評価が上がったその奥さんは、最前列で踊れるかどうかのテストとして、劇団のトップと一夜をともにできるかということを聞かれたらしい。 それを断って対談して、その編集者の奥さんになったとのことだが、私もその手の噂はさんざん聞いていたので、やはり本当だったのだとやたらに納得した。 今はどうか知らないが劇団というのは、トップの人や演出家はやたらに強いようで、団員たちはチケットを押し売りさせられたり、女優はそういう人の性奴隷のようになるのが当たり前のようだった。 ところが、今回の案件では、ジャニーズ、宝塚はでてきても、劇団とか、テレビ局の枕営業の話は一切出てこない。 やはりジャニー氏がLGBTだったし、宝塚が女性による女性のいじめだから叩かれるような気がしてならない。 きれいごとを言っても、日本でのLGBT差別はまだまだひどいし、きれいごとを言うマスコミこそが、LGBT差別の心性で動いているとしか思えない。 ところで私のYouTubeで宝塚問題について、こういう事件の再発防止のために逃げることを教えることだという話をしたら、それがネット記事になっていた。 同意してくれる人がいてとても嬉しい。 いじめ自殺にしても、今回の宝塚にしても、いじめられる学校になど行かなくていい、パワハラの職場にはいかなくていいという当たり前のことを教えない。これでは自殺が減るはずがない。 逆に死ねば、自分をいじめる相手をマスコミが叩いてくれるなどと思わせると、今同じような境遇にいる人の自殺の背中を押すことになりかねない。 実際に自殺報道のガイドラインでもそのようなことが書かれている。 テレビに出て正義の味方面をするコメンテーターたちやプロデューサーたちは、この手の自殺が増えたほうが、仕事も増えるし、視聴率も取れると思っているに違いない。 さて、わずか3週間足らずの間の3人の副大臣・政務官の「辞任ドミノ」が続き、岸田氏への支持率はどの調査でも2割ちょっととなっている。 最初にやめることになった参院議員の山田太郎文部科学政務官は、教育行政のナンバー2なのに「買春」疑惑が報じられての辞任。次いで、衆院議員の柿沢未途法務副大臣は、法務省のナンバー2なのに「選挙違反」で東京地検の捜査対象となって辞任という体たらく。そして税理士としての手腕を買われて財務副大臣となった神田氏は、「税金滞納の常習犯」ということで税金を取り立てる省庁のナンバー2としてあってはならないことがわかってしまった。 自民党にこの手の身辺調査の能力がまったくないのか、それとも、この名簿を作るにあたって、自民党の内部の人間か、役人にはめられたのか? いずれにせよ、岸田氏の能力か人望のなさを示している気がするが、それ以上に、自民党の国会議員の5%くらいが、なんらかの形で法を犯しているという可能性もある。 身辺調査をしても2~30人に一人が、やめなければいけないレベルのことをしているのなら、任意抽出をすればもっと多いかもしれない。 ここにきて、やっと、とくに地方選で立憲民主党の善戦が目立つらしいが、さすがにこんな自民党では政権を任せていいとは思えないのが民意だろう。 それにしても、妻が週刊誌で殺人の疑いをかけられているのに、捜査妨害をした可能性が高い自民党の偉いさんに週刊文春以外のマスコミがだんまりを決め込んでいるということが怖い。 中国を笑えない圧力がかかっているとしか思えない。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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