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日銀の出口策を脅かす2つのリスク

マンさんの経済あらかると
  • 2023/11/27
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日銀の出口策を脅かす2つのリスク  日銀がこれまでの大規模緩和の継続姿勢を転換し、緩和策の修正から引き締め姿勢に傾斜していることを紹介しました。日銀は早ければ年明け早々にもマイナス金利を撤廃し、その後利上げも視野に入れるようになりました。しかし、この動きを制約しかねないリスクが少なくとも2つあります。1つは日本の景気が日銀の認識とは異なって弱くなっていること、そしてもう1つが為替で、大方の円安持続予想に反して円高が進むリスクです。  景気悪化の背景には物価高による消費の減速があります。経済の安定のためにも物価高の抑制が必要であり、物価高の要因になっている円安の是正が必要です。ところが、日銀は賃上げしやすい経済環境にこだわり、景気の悪化に直面すると政策転換に躊躇するリスクがあり、また円高には長年のトラウマがあります。これらによって政策の矛先が鈍る懸念があります。 「政府が景気判断を下方修正」  日銀が年明けにもマイナス金利を撤廃する可能性はすでに市場も織り込み始めています。景気認識が多少変わってもこれを制約する可能性は小さいとみられます。しかし、その後も政策金利をさらに引き上げる「引き締め」には、景気の判断が重要になります。景気が悪いのに引き締めか、との批判が出るリスクがあります。

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